3月 山と温泉 関東

[手白澤温泉]山道を歩いて行く宿で、雪見温泉と美食を堪能

女夫渕温泉の駐車場から山道を2〜3時間歩いて行く手白澤温泉。念願かなって行って来ました。いつまでも浸かっていられるほど気持ちのよい温泉と丁寧に料理された食事は評判通り、素晴らしかったです。

  • 日:2023/03/18(土)-19(日)
  • 旅程
    • 3/18 東京 - 鬼怒川 - 奥鬼怒林道コース - 手白澤温泉
    • 3/19 手白澤温泉 - 奥鬼怒遊歩道コース - 鬼怒川 - 東京
  • 手白澤温泉
    • 山々に囲まれた露天で、源泉100%の単純硫黄温泉を24時間いつでも楽しめる。
    • 岩魚や山菜など地のものを使った料理は丁寧に調理され、とても美味しい。
    • 客室は全6室しかないため、静かにゆっくりと、温泉と料理を楽しめる。ひとり泊可。
  • アクセス (往復同じ)
    • [電車] 新宿 - 鬼怒川温泉 約2時間 約3,400円 ※特急利用
    • [バス] 鬼怒川温泉 - 女夫渕駐車場 約1時間40分 1,500円 鬼怒川温泉女夫渕線バス時刻表
      • 一日4本の運行しかありません。遅くても10:15発のバスには乗った方が良いです。
      • マイカーの場合は、女夫渕駐車場まで行き、そこから徒歩で宿に向かいます。

手白澤温泉へ  林道コースを歩く

初日はあいにくの天気。東京や鬼怒川温泉は雨ですが、女夫渕駐車場はみぞれ。そのため、一般車両が通行不可となる女夫渕駐車場から宿までは林道コースを歩きました。加仁湯や八丁湯の送迎バスが通り、しっかり車の跡があるので迷うことはありません。ただ、単調な道が続くため、長く感じました。

  • 標準コースタイム:2時間半
  • 難易度:低
    • 危険箇所はありませんが、雪が深い場合、宿まで時間がかかる可能性があります。
  • 奥鬼怒温泉郷マップ
  • 装備
    • 雪山装備が基本です。ゲイターやアイゼン、ワカンを使うことはありませんでしたが、厳冬期などコンディションによっては必要です。ストック、軽アイゼンは持って行った方が良いです。

写真

鬼怒川温泉駅から女夫渕駐車バスまでは日光市営バス。駅構内の切符売り場で往復切符を買います。悪天候にもかかわらず、満員でした。(写真は翌日撮ったもの)
女夫渕駐車場。ここから先に、八丁の湯、加仁湯、日光澤温泉、手白澤温泉の四軒の宿がありますが、一般車の通行はできません。駐車場前には休憩所があり、腹ごしらえをし、身支度を整えます。
休憩所内。きちんと管理されており、中も綺麗でした。30〜40代が多く、皆しっかり雪山装備をし、宿に向かいます。
お手洗いもあります。
駐車場前のこの橋を渡ります。渡った先にある階段を登ると遊歩道コースへ、そのまま車道を歩くと林道コースになります。
東京では桜の花も咲き始め、春の気配を感じる頃ですが、ここはまだ冬。
進むにつれ、雪が多くなってきます。
道のりは単調です。車の跡の上を歩いたりして、気を紛らわせました。
一本道が続きますが、分岐点が1箇所あります。案内板が指している手白澤方向は上り坂。あと少し!と、先に進みます。
分岐後も林道が続きます。と、ようやく宿が見えてきました!
憧れの手白澤温泉へ到着!雪道なので、この日は3時間近くかかりました。

冬の時期はコンディションの確認を
冬の時期に行く場合には、宿に事前に電話し、コンディションを確認した方がいいですね。手白澤温泉は奥鬼怒川温泉郷の中でも奥地にあり、積雪量が麓と異なる場合があるかと思います。

手白澤温泉   宿泊記

家族経営の宿ですが、いろいろなところに気配りを感じるとても良いお宿でした。部屋も浴室もピカピカに掃除され、館内で使うスリッパやタオルはほかの人と間違えないように色違いです。丁寧に調理されたお料理は、お漬物やご飯に至るまでどれも美味しくて、心身ともになんだか元気になる…そんなお宿でした。

  • 手白澤温泉
    • 宿泊料金
      • 土日祝日と平日で価格設定が異なり、1部屋の利用人数で一人当たりの宿泊料金が決まります。
      • 例えば、土日祝日で1名利用する場合は26,400円、2名であれば19,800円です。正確には、手白澤温泉のHP料金表からご確認ください。
    • 予約
      • 2ヶ月先までの予約が可能で、電話のみになります。
    • その他
      • 食事の時間は決まっており、夕食:18時、朝食:7時半でした。朝・夕ともに食事処でいただきます。
      • チェックイン時に、翌日のお弁当(800円)を注文することができます。

写真

靴やザックカバー、ウェアがびちょびちょでしたが、玄関横の靴置き場で乾燥できます。
平屋造り。客室は6室しかありませんが、どの部屋も広々としています。
川上犬の岳ちゃん。長野県の天然記念物に指定されており、特別に譲っていただいたそうです。お利口さんな犬でした。
荷物を下ろしたら、さっそく温泉へ。単純硫黄温泉(硫化水素型)の源泉かけ流し。広々とした露天風呂で雪を見ながら、ぼ〜っとしました。
屋内の浴槽も広々。ドボドボと源泉が注がれています。
シャワーはなく、木の桶に常時、源泉が注がれています。湯量が豊富だからできることですね。
お楽しみの夕食は18:00から。食前酒、富士山サーモンのマリネと川田農園無農薬野菜のサラダ。前菜は、イワナの燻製とチーズの燻製、うどの金平とぜんまいの煮付け、うるいのお浸し、ふきのとうと菜花の和物
イワナの塩焼き。厳選されたビオワインもあります。山奥でこんなお料理とお酒をいただけるなんて、贅沢ですね。
八汐ポークの角煮。そして、ご飯とそばがき汁、りんごのシャーベット。新鮮な素材が丁寧に調理され、とても美味しかったです。
部屋に戻れば、布団が用意されていました。15畳もある部屋は6人で泊まっても余裕がありそうです。(テレビ、冷蔵庫なし。Free Wifiあり。部屋にトイレ・洗面所つき)
タオルや濡れたウェアを乾かすスペースがあります。温泉の床暖房が効いており、部屋はぽかぽか。ぐっすり休めました。
朝食は7:30から。ニジマスの甘露煮、サラダ、うどときゅうりの酢の物、生姜・カブ・青菜の漬物、温泉卵、ご飯、味噌汁、ヨーグルト、フルーツ。酢の物や漬物まで全てが美味しい。ご飯もおかわりしてしまいました。

女夫渕駐車場へ 遊歩道コースを歩く

翌朝は絶好のお天気。
宿のそばの手白沢
青と白のコントラストが美しいです。
宿から一本道をしばらく歩くと、遊歩道コースとの分岐点になる標識が出てきます。ここからブナ平方面へ。
トレースはしっかりありましたが、新雪が多く降る時などは要注意です。ブナ平周辺は雪が深く、やや険しい個所があるので、悪天候時は避けた方が良さそうです。
木に積もっていた雪が、風に煽られて舞い落ちてきた瞬間。綺麗ですね。
雪が深い箇所もあるので、なるべくトレースに沿って進みます。
階段は慎重に。ストックは必要です。
ぶな平一帯を過ぎると加仁湯に到着。5本の異なる源泉があり、にごり湯がメイン。こちらも魅力的です。
八丁の湯。ロッジ風のゲストルームと山小屋スタイルの和室と2タイプあるようです。外国の方もターゲットにしているのか英語の案内板もありました。時間があれば、日帰り入浴の利用もいいですね。
ふと上を見上げるとたくさんのお猿さんが。
新芽を食べるのに夢中になっていました。
加仁湯から八丁の湯、鬼怒川河原と下ってくるにつれ、雪はだいぶ少なくなってきます。
河原でお弁当をいただくことに。
お茶碗二杯分はありそうな、大きなおむすびと梅、塩昆布、焼き鳥缶でした。山ではこういうご飯がいちばん美味しいですね。
雪もどんどん少なくなっていきます。
カッタテの滝。氷瀑は見れず、残念。
この橋を渡れば、夫婦渕駐車場まであと少し。
宿の犬の岳ちゃんの足跡!なんと岳ちゃん、お客さんに付いて、駐車場までお見送りまでするそうです。(ひと仕事終え、宿に戻る岳ちゃんとすれ違いました!)
と、岳ちゃんに盛り上がるのも束の間。ここから先の道は、凍っている箇所が多々あり、苦戦します。
アイゼン出そうか迷うところですね。遊歩道コースも残り少なかったため、慎重に進んでやりすごすことにしました。
コンディションによっては、この階段が凍っていることっもありますね。
無事に駐車場まで戻って来ることができました。

奥鬼怒温泉郷のたのしみ方
・手白澤温泉を早めに出発し、日光澤温泉の先にある滝を見るのも一つです。また、春や秋であれば、鬼怒沼まで足を伸ばすのもいいですね。
・加仁湯や八丁の湯も温泉好きの方々の評価の高い宿。時期を変えて、また訪れてみたいですね。

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