
宝篋山の静けさ、冬の茨城が誇るあんこう鍋 、つるつるの湯 を求めて茨城へ。
沢沿いの道をたどり、小さな滝を越え、棚田跡のひらけた風景に出会う──変化に富む里山の深さを味わえる宝篋山。田んぼの真ん中にぽつんと立つ山は冬でも人影まばらで、風の音だけが響く穏やかな場所でした。
下山後は、常陸太田のつるつる湯とたっぷりとしたあんこう鍋を堪能。
観光地の喧騒から離れた茨城には、まだ知られていない「山と温泉の旅」がありました。
- 日:2023/02/25(土)-26(日)
- 旅程
- 2/25 東京 - 宝篋山ハイキング - 出羽の湯 宝来館
- 2/26 出羽の湯 宝来館 - 東京
目次
宝篋山 極楽寺コース - 小田城コースを歩く
宝篋山は標高461mながら、沢沿い・滝・棚田跡など変化に富む里山の深さが魅力。静かで自然味が濃く、登山者の満足度が高い山。
いろいろなコースがありますが、登りに選んだ極楽寺コースは宝篋山らしさがつまった王道ルート。
宝篋山を見上げながら田んぼ道を歩いて登山口へ。沢沿いの道や牡丹の咲く道と飽きがきません。そして、山頂は一面パノラマ!霞ヶ浦から関東平野、筑波山や富士山、日光連山など関東の山々が見えます。
- コース:[登り]極楽寺コース 1時間45分、[下り]小田城コース 1時間20分
- 難易度:低
- 道はよく整備されており、標識も充実
- いろいろなコースがあり、地元に愛された山。訪れた2月は人もまばら。静かな山道を楽しめる。
- 宝篋山(つくば市公式HP) ※宝篋山トレッキングマップを掲載
- アクセス
- [電車] 新宿 - 東京 - 土浦 約1時間半 約1,400円 ※特急利用なし
- [バス] 土浦駅 - 宝篋山入り口 約30分 640円 関東鉄道バス時刻表(土浦駅西5のりば)
- 駐車場
- 小田休憩所前の駐車場:約70台分。満車の場合は、市営小田駐車場:約90台も利用可。
日帰り入浴の場合
・湯楽の里 土浦店(土浦駅から徒歩20分)
・つくば温泉 喜楽里別邸 (宝篋山駐車場から車25分)
写真

「宝篋山入口」でバスを降りたら、小田休憩所を目指します。案内板も出ているので迷いません。

小田休憩所。トイレや自販機があり、ここで登山準備をします。

これから登る山を見渡しながら、田んぼ道を歩きます。わくわくしますね。

宝篋山は古くから農作業の合間に入る山で、生活の水源や材木、薪の採取地として利用されてきましたそう。
そのため、棚田跡や沢沿いの水路、石仏、古道 など、生活の痕跡が山中に残ります。
これが筑波山にはない、宝篋山独自の「生活と山の近さ」。

猪避けの柵を通って、登山口へ

要所要所に案内があり、コースを確かめます。

初めは沢沿いの道。慈悲の滝、五条の滝、白滝と小さな滝が点々とあります。


こんな冬の朝の光が好きです。

葵の滝まで来たら、尾根に向かって急登を登ります。

一瞬怯みそうになりますが、綺麗な椿を見て元気が出る!

沢沿いの登りが終わり、見晴らしのよい道へ

振り返れば、木立の間から関東平野が見える。。。


合間合間に平坦な道があり、息を整えます。天気もよく、とても気持ちいい。

広場を通り過ぎると山頂直下にバイオトイレがあります。
道中には手づくりのテーブルやベンチもあり、地元の方に愛された山だなとほっこり。

鳥居を超えたら山頂。あっという間の道のりでした。

一面パノラマ!スカイツリーも富士山も見えました。

お隣の山は筑波山。写真では木に隠れていますが、双峰(男体山・女体山)の形がくっきりと見えました。
筑波山を眺めるベストスポット。

霞ヶ浦方面。日本で2番目に大きな湖。茨城にいるんだなと実感しますね。

山の由来にもなっている宝篋印塔。仏教の経典「宝篋印陀羅尼」を納めた塔で、供養や祈願のために建てられたそう。
よい登山になったことを感謝して下山します。

下山は小田城コース。「下浅間」「硯石」「七曲」「堂平」を経由して八幡宮まで下り、国道125号線へ。
やや単調な印象もありますが、この下浅間神社からの眺めがいい。

小田城は常陸国の有力武士である小田氏の本拠。山麓は城下町として発展し、宝篋山は城の防衛線や見張り台、水源の山としての役割を果たしてきました。

中世の政治・軍事の中心である城下町から生活圏である田園、生活の山、宝篋印塔の山頂と歴史の変化を感じることができるのが小田城ルートの魅力。
といっても、この魅力は宝篋山の歴史を調べる中で知りました。。

下山中は単調でもの足りないな…と、ガシガシ歩いていました(汗)。。
小田城跡は国道125号線より西側にあるので、立ち寄ればよかったです。

筑波山のとなりにある宝篋山。
低山にして、多彩。
出羽の湯宝来館 あんこう鍋と源泉100%のぬる湯にくつろぐ
宝篋山を楽しんだあとは、源泉100%のぬる湯を堪能し、冬の茨城が誇るあんこう鍋を自室でゆっくり。
深海がすぐ沖に迫る鹿島灘で育った肝の旨味は、まさに「土地の味」。
土浦から2時間半弱とアクセスは遠いですが、その分だけ静けさと滋味が深く染みる夜となりました。
- 出羽の湯 宝来館
- 素泊まり:6,400円〜、2食付き:10,300円〜 (一人泊の場合、税込)
- 利用したプラン:2食付スタンダード 10,850円
- 温泉:炭酸水素ナトリウム (pH8.9) 24時間入浴可能
- 食事:夕食は部屋食、朝食は食事処
- その他:常陸太田駅から送迎可 (事前に要予約)
- 宝篋山からのアクセス
- [往路]
- [バス] 宝篋山入り口 - 土浦駅 約30分 640円 関東鉄道バス時刻表
- [電車] 土浦 - 常陸太田 約1時間45分 1,342円
- 常陸太田駅からは送迎で宿へ
- [復路]
- 送迎バスで常陸太田駅へ
- [電車]常陸太田 - 新宿 約3時間半 2,640円 ※特急利用なし
- [往路]
写真

大好きなあんこう鍋を一人泊でリーズナブルに食べられるということで向かった常陸太田。
土浦から電車に揺られて1時間半強。電車の本数も少なく、なかなかに遠く感じました。
お宿は民宿のような雰囲気。
常陸太田駅から車で15分ほどの場所にあります。周辺には田んぼと山田川があるだけ。のどかなところです。

設備は決して新しくないけれど、快適に過ごせるように整えられたお部屋。(テレビ、冷蔵庫、FreeWifi、浴衣あり)

さっそくお楽しみの温泉へ。
もともとは鉱泉だったそうですが、ボーリングで偶然見つけた温泉は弱アルカリ性の炭酸水素ナトリウム。
とろとろとした肌触りで、お肌がつるつるに。
シャワーも含めて源泉100%。ぬるめのお湯でずっと入っていたい気持ちになりました。宿泊客は24時間入浴可。

お刺身、山菜の天ぷら、鮎の焼き物、サーモンの小鉢、あんこう鍋と豪華な夕食!
室内でゆっくりいただきます。
あんこうやしらすといった海の幸、蕎麦やほしいもなどの山の幸・農産物がそろう茨城。
その中でも、あんこうは全国的に有名です。

茨城沖の鹿島灘は、黒潮と親潮がぶつかる潮目で急深な地形。あんこうにとって理想的な環境です。
ぬめりが強くまな板で捌けないため、天井から吊るす「吊るし切り」や水を一滴も使わず、あんこうの肝の脂と味噌で煮る「どぶ汁」も茨城から生み出されています。
あん肝たっぷりのあんこう鍋がとても美味しく、体が温まりました。

朝食は食事処でいただきます。
他の方と時間が重ならなかったのか、ひとりでゆっくり。ご覧の通り、健康的な朝ごはん。もりもりいただきました!

あんこう鍋とつるつる湯。
少し遠いですが、訪れた甲斐がありました。
お蕎麦も人気のようです。あんこう鍋で十分お腹がいっぱいになりましたが、たくさん食べる方は蕎麦付きにするのも一つですね。
旅したルート

茨城は有名な山や温泉が少ないですが、それでも隠れた魅了あり。
関東平野を望む双峰の名山である筑波山、静かな里山歩きが魅力の宝篋山、岩稜が続く奥久慈男体山。
火山がない地質構造のため温泉は少ないですが、北茨城には五浦温泉・湯の網温泉・平潟港温泉など、冬は名物あんこう料理とともに楽しめる温泉もあります。
今回旅したのは土浦から比較的近い宝篋山と常陸太田にある宝来館。
東京から宝篋山は日帰り登山もできますが、茨城ののどかな場所でゆっくりしました。

[登り]極楽寺コース 1時間45分、[下り]小田城コース 1時間20分を歩きました。
いろいろと名付けられた歩道やコースがあり、地元の方に愛された里山だと地図を見ても感じますね。
沢沿いの道や牡丹の咲く道など変化もあり、展望もよい極楽寺コースがおすすめです。