
公共交通機関で行ける数少ない北陸の百名山の火打山を赤倉温泉と合わせて楽しみました。
高谷池から天狗の庭へ続く池塘と紅葉は見事で、歩くほどに秋の深まりを感じる。
下山後は赤倉温泉の美肌の湯でゆっくり疲れを癒しました。
- 日:2025/10/11(土) - 10/13(月)
- 旅程
- 10/11:大阪 - 長野 - 妙高高原駅 - 香嶽楼
- 10/12:香嶽楼 - 妙高高原駅 - 火打山登山 - 妙高高原駅 - 香嶽楼
- 10/13:香嶽楼 - 妙高高原駅 - 長野 - 大阪
目次
火打山 樹林帯を抜けて広がる紅葉の池塘
火打山(ひうちやま)は妙高山や焼山と並ぶ「頸城三山」の最高峰。日本百名山・花の百名山に選ばれています。
山頂直下には「高谷池」「天狗の庭」などの湿原が広がり、ワタスゲ、チングルマなどが群生。コンディションが良ければ、池塘に映る、逆さ火打山を楽しむことができます。
公共交通機関で行ける数少ない北陸の山。
長い樹林帯を抜けた先の池塘は幻想的で、朝や夕方もじっくりと眺めたい。
百名山の中ではそこまで混みあっておらず、静かな山歩きができるのも魅力。7月のお花の時期など季節を変えて、訪れたい山でした。
- コース:笹ヶ峰登山口 - 黒沢橋 - 富士見平 - 高谷池ヒュッテ - 天狗の庭 - 高谷池ヒュッテ - 富士見平 - 黒沢橋 - 笹ヶ峰登山口
- 標準コースタイム:約7時間
- 難易度:低
- 道は整備されています。ぬかるみがやや多い。
- 笹ヶ峰から高谷池までは樹林帯。笹ヶ峰から高谷池まで3時間は展望は少ない。
- アクセス
- [バス] 赤倉銀座 - 妙高高原駅 10分 380円
- [バス] 妙高高原駅 - 笹ヶ峰 50分 1,000円
- 妙高へのアクセス:妙高観局HPのアクセス情報
- 駐車場:笹ヶ峰キャンプ場前駐車場 無料 収容台数は約150~200台
東京からのアクセス
[新幹線] 東京 - 長野 約1時間半 8,850円
[電車] 長野 - 妙高高原 約50分 847円
東京駅始発の新幹線に乗っても妙高高原駅に到着するのは8:31。登山をする場合は、長野か赤倉温泉で前泊するのがよいかもしれません。
笹ヶ峰直行バス
笹ヶ峰直行バスは7月中旬~10月下旬ごろまでの季節運行。
本数は少ないため、バスを利用する場合は事前に頸南バスの時刻表を確認しましょう。
写真

前泊していた赤倉温泉からの出発。
赤倉銀座バス停から始発の6:32のバスで妙高高原駅へ。

本数が少ないので、利用時は妙高市市営バスの時刻表を事前確認するのがよさそう。
妙高地域(関・燕温泉線)、妙高高原地域(赤倉線、杉野沢線、妙高山麓線)を運行しているので、悪天時はバスで関温に行くのも一つ。

妙高高原駅。トイレはありますが、ロッカーは見つけられませんでした。
歩いて行けるところにコンビニもないので、行動食は事前に用意しておいた方がいいいでしょう。
宿でおにぎりを握っていただいており、助かりました。

駅のそばにあるインフォメーションセンター前に、笹ヶ峰行のバス停があります。
同じ場所に大阪からの高速バス停も。当初はこのバスで妙高に来る予定でしたが、三連休ということもあり、バスの予約が取れませんでした…。
笹ヶ峰行のバスは7月中旬~10月下旬までの期間限定。※2026年は7/11(土) - 10/25(日)
7:20発の1便に乗車。当初は雨予報だったからか乗客は7~8名ほど。東京方面や関西からの登山者でした。

誰も降りませんが、池の平いもり池入り口や仙人池など観光スポットを通って笹ヶ峰へ。
バスからの景色はなかなかよかったですが、三連休でもこの乗客の数。平日などは本当に利用客が少ないと思います。
公共交通機関で行ける東北の山は少ない。バスが残ってくれることを祈ります。
笹ヶ峰に到着するのは8:10。最終便は16:00に笹ヶ峰を出ます。火打山山頂まで行くと標準コースタイムで9時間となかなかのロングコース。
無理せず、天狗の庭までのピストンが本日の目標です。
約150~200台を収容できる駐車場はほぼ満車近かったです。
6月末〜7月上のお花の時期になると、かなりの混雑になるようですね。

さすがの百名山。
道はよく整備されており、バス停もある駐車場から登山口まで迷うことはありません。

登山入り口に係員がいて、入域料500円を支払いました。
ライチョウ保護や登山道整備を目的としており、任意の寄付という位置づけ。
支払うと記念品がいただけます。500円の場合は、木製キーホルダーか携帯トイレ。1,000円の場合はライチョウピンバッチです。
係の方は10時ぐらいまでいるようで、下山時はきれいに片づけられていました。

はじめの○○分はきれいな木道を歩きます。朝の紅葉がきれいで写真をとっていると、登頂を急ぐ方にどんどん追い越される。
バス組はすたすた歩くかのんびり歩くか...どちらかですね。
高谷池ヒュッテ泊の方も数名いらっしゃいました。



笹ヶ峰〜黒沢橋までブナ林が広がっており、キノコ採り目的の地元の方もいらっしゃいました。

黒沢橋。この先から登りが急になる。



ほどなくして十二曲がりが始まります。1つ1つは短い急登が12か所あります。

整備された階段もあり、そこまで負担はありません。



ここまでほとんど展望はありません。ようやく他の山が見えるようになってきました。
火打山はまだまだ先。





いい山ですが、地味さ故かそこまで混んでいません。
紅葉の晴れ日だったので、人は入っていますが、ふだんは静かな山だと思います。

途中にテント張りのトイレがありましたが、怖くて中を見れず。。駐車場か高谷池ヒュッテのトイレを利用するのが無難だと思います。

富士見平の付近から展望がよくなります!ここまで約2時間半。

妙高山の急登を越えて火打山へ向かう縦走コースもありますが、なかなかハードそう。




ここでようやく…本日一の展望ビュー。左奥から焼山、影火打、火打山が見えます。
火打山は標高2,462で頸城山塊の最高峰。




常念岳、槍ヶ岳、笠ヶ岳がうっすらと見えます。


高谷池湿原の真ん中に佇む高山池(こうやいけ)ヒュッテ。
標高約2100m、風の音と湿原の水音だけが響く特別なロケーション。夏山シーズンのみ営業しています。
館内はピカピカに清掃されており、とても快適そう!
10時~15時までCafeを営業しており、珈琲やチャイ、プリンセットやケーキセットもあります。

うつくしい高谷池。この左手にテント場もあります。
夏のお花畑の時期に宿泊して、朝夕の光が池塘に反射する瞬間を小屋前で眺めたいものです。
ここから山頂までは約2時間。
早朝に出発すれば、高谷池湿原の朝霧と火打山山頂の雲海を楽しめるチャンスもあるかもしれません。

ヒュッテで少し休憩してから天狗の庭へ。ここからの歩きは楽しさしかない!

振り返れば高谷池とヒュッテがきれいにみえる!!
疲れも忘れて、るんるんと歩きます。


火打山は日本最北のライチョウ生息地。
天狗の庭〜山頂の間は遭遇率が高く、運が良ければ湿原を歩く姿に出会えます。

天狗の庭は火打山の中でも特に植物相が豊かで、7月~8月ごろには、ハクサンコザクラ、チングルマ、コバイケイソウ、ヨツバシオガマなどが咲き誇ります。
湿原全体が花畑になる時期はまさに「天空の花園」。
秋のこの時期は、湿原が金色に染まり、池塘とのコントラストが際立ちます。
火打山の紅葉名所として知られ、草紅葉の美しさは特に評価が高いスポット。

風が弱いと、池塘は鏡のようになり、火打山の山容がくっきり映るそう。
この日はコンディションがよくありませんが、皆さん歩みを止めては写真をバシャバシャ。



来た道を引き返し、下山しました。
突然やってきた晴れ間でアタックしたこの日。翌日はザーザー降りでした。
お花の時期に、もう一度ゆっくりと歩き直したいです。

帰りにお会いした方にいただいた火打山のナラタケ。味噌汁にしていただきました。
香嶽楼 女将の心遣いがうれしい老舗旅館
歴史を重ねた香嶽楼は、古さの中に清潔さと美意識が宿る心地よい空間。
館内の一角に置かれた飾りがモダンな雰囲気を引き立て、丁寧に整えられた部屋でゆったりと寛げます。
料理は彩り豊かで、新鮮な野菜やきのこが滋味深い。女将のピシッとした立ち居振る舞いと細やかな心配りが印象に残っています。
- 赤倉温泉 源泉掛け流しの宿 香嶽楼(こうがくろう)
- 朝食つき:13,200円〜、2食つき:16,200円〜 (税込、一人泊の場合)。土日でも一人泊可
- 利用したプラン:山をまるごと妙高プラン
- 温泉:内湯(男湯、女湯)、露天風呂、カルシウム・マグネシウム・ナトリウム-硫酸塩・炭酸水素塩泉。15時~9時まで利用可
- 食事:夕食18時~、18時半~ 朝食7時半~、8時~。ダイニングルームでの食事
- その他
- 妙高高原駅まで送迎可(事前連絡は必要)。
- 近隣にコンビニやスーパーがありません。登山をする場合は、行動食を準備。事前に宿に相談すればおにぎりなど用意いただける。(別料金)
写真

赤倉温泉には、妙高高原駅まで電車または夜行バスで行き、宿の送迎や妙高市市営バスで行くことができます。
東京からは新幹線利用で2時間半、関西からは夜行バスまたは特急+新幹線で約5時間の距離。
今回は関西から電車を乗り継いで妙高温泉駅へ。長野から妙高温泉行のしなの鉄道の本数が少ないこともあり、なかなか時間がかかります。
妙高温泉駅からは送迎で宿へ。市営バスの本数が少ないため、事前に送迎をお願いすることをお勧めします。
マイカーの利用客が大半を占め、東北や新潟、長野ナンバーがこの日は多かったです。

妙高山を真正面に仰ぐ立地で、古い商店や素朴な旅館が並ぶ、どこか懐かしい雰囲気の街並み。
この時期は人が少なく、静かでしたが、冬は海外からのスキー客で賑わうようです。
日本近代美術の父とも言われ、東京藝大を創設した岡倉天心が愛した地。
「自然は我々の師」と語った天心にとって、赤倉温泉の山や森、雲が織りなす景観は理想の思索空間だったのでしょう。

宿泊した香嶽楼(こうがくろう)は明治創業の赤倉温泉の中でも歴史あるお宿。
建物はやや古いですが、清掃は隅々まで行き届いており、コーナーの飾りも美しい。宿を大切に維持されているのを感じます。

チェックインを済ませ部屋に入ると、布団はすでに敷かれています。しっかりいとしたベッドマットも敷いてあり、寝心地のよい布団。
初日は賑やかな宿泊者も多かったのですが、部屋や食事処は少し離れており、静かに寛ぐことができました。
さりげない配慮がうれしいですね。

翌日に登山予定があることを伝えると、昼食のおにぎりを用意していただきました。(追加料金あり)。
コシヒカリの大きなおむすびで、最高の登山飯!!
当てにしていた近くのヤマザキパンは休業中だったので、本当に助かりました。
車がないとコンビニも行けないので、予備の行動食を用意するか、事前に宿に確認するのがベターですね。

そして、お楽しみの温泉!
泉質は硫酸塩泉と炭酸水素塩泉を併せ持つ「ダブル美人の湯」。美肌効果や傷の治癒に優れるとされます。

源泉は妙高山の南地獄谷。約8kmを引湯する間に、湯が空気に触れて、とろりとした柔らかい湯に変化します。
お肌がつるつるになる、いいお湯でした。

食事にも力を入れていらっしゃいます。
彩りが美しい料理はボリュームもたっぷり。新鮮な野菜やきのこの一つ一つがおいしい。

前菜:蕎麦の実チーズ、海老辛味噌和え、アボカド鮭白子、九十味噌チーズ

カジキ、カンパチ、平貝のお造り

蛸と冬瓜の酢の物

海老真丈蓮根包み

秋鮭照り焼き

太刀魚の唐揚げ

きのこが豊富な地域。シンプルな鶏きのこ鍋が一番!

きのこの炊き込みご飯、青のりの味噌汁、柚子ゼリー
一つ一つのテーブルに女将が回り、料理の説明やおすすめの地酒、観光地についてお話される丁寧な接客。
「ひとり泊を受け付けているお宿って少ないんですよ…」とお伝えすると、「うちは大歓迎よ!またいらっしゃい。」と言っていただきました。

こちらは二日目の食事。登山後で疲れていたのか、中途半端にしか撮影していませんでした…。
前菜:ごぼう胡麻和え、野沢菜むかご味噌、秋野菜のキッシュ、お造り(ツヅノメ、カジキ、甘海老)、菊の花の酢の物、舞茸の土瓶蒸し

茶碗蒸し、越後丸茄子のグラタン、田舎蕎麦、天婦羅 (四角豆、マコモダケ、グリーントマト)、もち豚ポークシチュー、しめじとわらび炊き込み

登山を控えていた一日目は、朝食前に出発するため、前日におにぎりを届けていただきました。
二日目の朝ごはんがこちら。一日が元気よくスタートできる完璧な朝食です。

シャキッとした野菜は目も覚める(笑)。
お野菜のおいしさが印象に残っています。

食堂の横にあるラウンジでお酒を飲んだり、コーヒーを飲んでゆっくりできます。


ピシッとされた女将のきめ細やかな心配りが印象に残ったお宿でした。
関温泉や燕温泉も気になるこのエリア。関西からはなかなかの距離ですが、また訪れたいです。
赤倉温泉の宿
雲海が有名な赤倉観光ホテルやコスパが評判のほてる千家も気になります。
旅したルート

新潟県上越地方にある赤倉温泉。
山岳地帯と高原が広がる自然豊かなエリア。夏は高原らしく涼しく、冬は豪雪地帯で、スキー場が賑わいます。
こごみ・ぜんまい・ふきのとうなどの山菜料理や日本酒がおいしい地域。

笹ヶ峰登山口 - 黒沢橋 - 富士見平 - 高谷池ヒュッテ - 天狗の庭 - 高谷池ヒュッテ - 富士見平 - 黒沢橋 - 笹ヶ峰登山口を歩きました。
景色のよい高谷池ヒュッテ・天狗の庭までがなかなかに遠い。。。
火打山まで登ると標準コースタイムで9時間はかかるので、ゆっくり歩きたい場合は高谷池ヒュッテで宿泊するのがよいかと思います。