
ゆっくりしたいと思っていた今回の旅。
エメラルドグリーンの海が広がる天草では、人々がのんびり釣り糸を垂らす穏やかな風景に癒やされ、海辺のカフェや湯楽亭の温泉でゆったりと。
熊本市内に足を伸ばせば、再開発が進み活気に満ちた街並みや、凛と立つ熊本城の迫力に驚かされる。
天草の静けさと熊本の活気の対比が印象に残る時間となりました。
- 日:2026/2/15(日) - 2/16(月)
- 旅程
- 2/15:大阪(伊丹)空港 - 熊本空港 - 上天草 - 上天草散策 - 大洞窟の宿 湯楽亭
- 2/16:大洞窟の宿 湯楽亭 - 熊本 - 熊本観光 - 熊本空港 - 大阪(伊丹)空港
目次
天草 エメラルドグリーンの海を眺めながら宿まで歩く
美しい島々とエメラルドグリーンの海に抱かれた漁業の街、甘草。
海辺では人々がのんびりと釣り糸を垂らし、ゆるやかな時間が流れています。海を望むカフェも心地よく、静かな景色を眺めながら過ごすひとときは、忙しない日常を忘れさせてくれました。
- アクセス
- [バス] 熊本空港 - さんぱーる 約1時間半 2,200円
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飛行機で大阪から熊本へ。
2023年に新旅客ターミナルビルが全面利用開始となった熊本空港は、九州でも屈指の使いやすさと快適性を備えた空港。
韓国や台湾との国際線もあり、なかなかに立派でした。

空港からバスで天草へ。天草行きの便は、10時と18時の2便が毎日運行。これに乗って、宿に最寄りのさんぱーるまで1時間半ほどかけて行きます。

立派なリムジンバスで天草へ。乗客は少なく、沿岸沿いを静かに進んでいきます。
「蜃気楼の火」の伝承をもつ美しい内海で、夕景が鏡のように輝く日もある不知火海や、甘草への観光船やフェリーが発着する三角港(みすみこう)を通ります。

天草方面へ進むにつれ、沿道には天草四郎ゆかりの史跡や、キリシタン文化を思わせる建物が少しずつ姿を見せ始めました。

さんぱーるに到着!
ここから宿まで徒歩1時間弱の距離。送迎をお願いすることもできますが、天気もいいので歩くことに。

車道沿いに飲食店がぽつぽつと並ぶこの辺り。
「せっかく天草に来たのだから、やっぱり海鮮!」と、この地域で評判の寿司店「水天」でランチをいただくことにしました。

「活き地魚の海鮮丼」は一日30食の限定で、週末は少し多めに仕込むほどの人気ぶり。ランチ時は駐車場がいっぱいで、店内に入るまで約30分ほど待ちましたが、地魚で彩られた丼に大満足。

道の駅さんぱーるでは、この地域ならではの野菜や特産品が並び、地元の暮らしが垣間見える雰囲気。
今回は心を惹かれる品は見つからず、軽くひと巡りして次の目的地へ向かうことにしました。

道の駅さんぱーるから湯楽亭までは国道266号に沿って歩けばいいので、迷うことなし。
海を横目に進む道はとにかく景色が美しく、潮風も心地よくて、歩くのがたのしい!

温暖で静かな空気がただ流れている。
特別な名所がなくても、この穏やかな道のりを歩くのが心地いいです。

麻こころ茶屋がぽつんと現れ、静かな道の途中とは思えないほど賑わっていました。
ドーナツが人気の店らしく、ふわりと甘い香りが漂ってくる。

エメラルドグリーンの海!!
岸辺では釣りを楽しむ人の姿があちこちに見えます。釣り道具を抱えたお爺さんや、庭先からそのまま糸を垂らしている人までいて、釣りが日常の風景としてあるんだと感じました。


弓ヶ浜まで歩いてくると、湯楽亭まではもうすぐ。近くのCafe「LYS」の雰囲気が素敵でここでひと息つくことにしました。

ブレンドコーヒーとオリジナルのさつまいもケーキをいただきながら、海に面した大きな窓から夕日がゆっくり沈んでいくのを眺める…なんとも贅沢な時間。
店内に並ぶ本や写真を手に取りながら過ごすひとときも心地よく、忙しない日常を忘れる休息になりました。
大洞窟の宿 湯楽亭 洞窟風呂の迫力と天草の魚介、あたたかい接客に癒される
広々とした畳の部屋に大きな窓とソファがあり、グリーンの壁紙がやさしいアクセントになった快適な空間が魅力の湯楽亭。
食は地魚の刺身や緋扇貝など天草の恵みが並び、自家栽培の野菜もおいしい。
白湯のとろりとした湯感と、ぼこぼこと赤湯が下から噴き上げる迫力の洞窟風呂。
温泉・食事・接客すべてが心に残る宿でした。
- 大洞窟の宿 湯楽亭
- 素泊まり:11,550円〜、2食つき:22,550円〜 (税込、一人泊の場合)。土曜・休前日の一人泊は不可
- 利用したプラン:天草の海の幸満喫★1泊2食★基本プラン
- 温泉:白湯(単純泉)と赤湯(含二酸化炭素塩化ナトリウム炭酸水素塩温泉)の二種。夜11時まで、朝6時から利用可能。
- 食事:夕食18時または18時半開始(部屋食)、朝食8時〜9時(広間食)
- その他
- 送迎:「さんぱーる」バス停から可。(事前予約要)
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湯楽亭に到着。弓ヶ浜から数分ほどの場所にあります。
県外からのお客さんも多いようで、駐車場にはレンタカーが多く停まっていました。
全16室の和室(本館)+離れ2室からなる立派な建物。


ロビーにはかわいらしい浴衣が置いており、好みのものを選ぶことができます。
感じの良い女将さんに部屋に案内いただきました。

広々とした畳の部屋の奥には大きな窓とソファ。見るからに快適そうなお部屋です!
グリーンの壁紙もアクセントになって、素敵ですね。(冷蔵庫、テレビ、空気清浄機、Free Wifiあり)室内に洗面所・トイレもついています。
冷蔵庫には温泉水が冷やされていて、うれしいサービス。


穏やかな弓ヶ浜が印象に残り、海の表情の変化を見に、何度も足を運びます。
天気がよければ、雲仙・普賢岳が見れるとのこと。

空と海の境目がわからなくなるような曖昧な線。
ずっと見ていられる美しさ…。

弓のように弧を描く小さな砂浜、弓ヶ浜。静かで透明度の高い海。
残念ながら翌朝はあいにくの曇り空でした。

そして、お楽しみの夕食!自室でゆっくりといただきます。
梅酒、本日の先付、小鉢、前菜(ゆで海老、おから寄せ、鱧卵寄せ、鱧の福さ 煮鮑 神馬藻)

地魚のお刺身はなんと9種類。鯛、かんぱち、ヒラメ、おこぜ、ちぬ、こち、車えび、、7種類しか覚えていませんでした。
鮮度よく、豊富な種類の地魚は天草ならでは。

緋扇貝酒蒸し、上甘草産天然小鯛塩焼、チーズ茶碗蒸し、和牛鉄板焼き、みずれ餡かけ、茸と昆布の清汁、温泉御飯 香物、三種盛り。
海鮮好きにはたまらない。
緋扇貝(ひおうぎかい)というのは、真珠養殖の副産物として養殖されており、愛知の由良半島や三重県の英虞湾、甘草の苓北町が産地。ホタテよりも甘く、おいしかったです。

朝ごはんも、お魚や自家栽培のお野菜がとてもおいしかった!!
煮ひじき、自家栽培の法蓮草のお浸し、有明産鯵のひらき、明太子、自家製梅紫蘇ニンニク、湯豆腐、まぜまぜ温玉納豆、大根おろし、魚のあら味噌汁、季節のサラダ自家製ドレッシング、温泉御飯、香物三種盛り 有明海苔、ビワミンヨーグルト、フルーツ四種盛り

夕食の魚のあらを使ったあら汁。これがおいしかった~!
プルプルのゼラチン質や皮についた身がたっぷり。

そして、温泉がまた素晴らしい…。
家族総出で掘った全長33mの洞窟風呂が名物ですが、単純泉の白湯と含二酸化炭素ナトリウム塩化物炭酸水素塩泉の赤湯の2つの源泉があります。
白湯はpH7.5の弱アルカリ性。とろりとした湯感で、お肌がすぐにしっとりします。
ずっと入っていられる気持ちよさ。。
このときは加温していましたが、源泉は約30度。夏だと源泉かけ流しで気持ちよく入浴できそうです。

赤湯は白湯にくらべると少し熱め。ぼこぼこと湯が下から噴き上げる迫力!
細かい泡が体を包みます。しっかりと毛穴が開いて、老廃物が出る印象。
10年前の熊本地震で析出物の量は少なくなったそうですが、堆積した析出物の層もまた素晴らしい。
維持も大変で、2~3ヶ月に一度は析出物を取らないといけないそう。暑い時期はとくに大変ですね。


温泉、お食事、お部屋、あたたかい接客、のどかな環境…。
素晴らしいお宿でした。遠いけれども、また訪れたいですね。
甘草の登山プラン
白嶽や次郎丸岳、千巌山など、海を眺めながら急峻な岩場歩きも楽しめる。
車がないとアクセスが難しいですが、いつか登ってみたいですね。
熊本 馬刺しを食べ、熊本城とカフェ巡りを愉しむ
熊本は、馬刺しの旨さを筆頭に独自の食文化が息づく街。
再開発が進み、路面電車が街の鼓動を刻む市内に、
漆黒の天守が凛と立ち、圧倒的な存在感を放っている熊本城。
歩けば歩くほど新しい魅力が見つかり、まだまだ奥深さを探りたくなる街でした。
- アクセス
- [バス] さんぱーる - 熊本桜町バスターミナル 1時間半 1,690円
- [バス] 熊本桜町バスターミナル - 阿蘇くまもと空港国内線ターミナル 45分 1,200円
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今回のもう一つの目的。馬刺しを求めて熊本市にやって来ました。
想像以上に、市内が発展していてびっくり。台湾のTSMC(半導体製造企業)日本法人が熊本に設立されて、その経済効果が大きいようです。
いまや福岡に次ぐ勢力となった熊本市。
再開発された桜町・花畑地区は、九州最大級の桜町バスターミナルがあり、ここから市街の観光をスタート!

熊本市内を走る路面電車。
クラシカルな車両もあれば、最新鋭の車両もあり、見ていて楽しい。
熊本市電は、都市の成長期に安価で大量輸送ができる交通として普及し、中心市街地がコンパクトな熊本の街構造と相性が良く発達。
超低床車による乗りやすさや数分間隔の高頻度運行など、全国初の技術も導入されています。

熊本といえば、馬刺し!!
馬肉生産量・消費量の両方で全国一位の熊本。加藤清正が豊臣秀吉との朝鮮出兵で大陸に渡った際に食料が尽きてしまい、軍馬を食したのが始まりといわれています。(諸説あり)
馬桜、けんぞう、天國、菅乃屋…どこにしようか迷いましたが、比較的カジュアルなグルマン三年坂へ。

メニューをみて迷う。。。
「赤牛+馬肉のグルマン丼」「本場の馬刺しランチ」…どれも惹かれます。。
迷った末に、熊本御膳イチオシ3,800円をチョイス。豪華なランチです。

熊本名物がつまった御前!
辛子蓮根、一文字ぐるぐる、山うに豆腐、ちくわサラダ、馬刺し、赤牛と天草大王のグリル、熊本野菜サラダがセット。
馬刺しはヒレとフタエゴ。ヒレはひと口でほどけるように柔らかく、肉そのものの甘みと旨みが広がる。 フタエゴは外側の脂のまろやかさと、内側の赤身の弾力が同居する独特の食感が魅力。
辛子蓮根は、香ばしく焼かれた生地の中にほどよい辛みが広がり、後からじんわりくる刺激が心地いい。
一文字ぐるぐるは、わけぎの爽やかな風味が際立ち、馬刺しの合間に挟むと味の流れが整う、酒の肴らしい一品。
濃厚で不思議なコクのある山うに豆腐や、ポテトサラダをちくわの穴につめて揚げちくわサラダなど、熊本ならではの一品。

赤牛と天草大王のグリルもおいしかった!特に、赤牛は柔らかい肉質の中に、牛本来の甘みと旨みがじんわり広がり、脂は控えめでさっぱり。重さを感じさせない上質な赤身の魅力が際立ち、噛むほどに深い味わいが楽しめる一皿でした。
熊本市内を歩いていると、馬肉料理店や辛子蓮根の専門店が自然と目に入りますが、土地に根づいた食文化の厚みを実感しますね。

食後に向かったのは熊本城。
名古屋白・姫路城と並ぶ日本三名城の一つ。安土桃山~江戸初期の名将加藤清正によって、1601年から約7年の歳月をかけて築かれました。
清正が目指したのは「難攻不落」の実践的な城。朝鮮出兵での過酷な籠城経験を反映し、城内には120以上もの井戸を掘り、食料となる畳(食用となる芋茎を編み込んだもの)や壁(かんぴょうを練り込んだもの)を備えるなど、徹底した実戦思想が貫かれているそう。

熊本城の堅牢さが示されたのが、1877年(明治10年)の西南戦争。
西郷隆盛率いる薩摩軍の猛攻に対し、政府軍が立てこもる熊本城は約50日間に及ぶ包囲を耐え抜き、落城することはありませんでした。

「私は官軍に負けたのではない、清正公に負けたのだ」と西郷に言わしめた加藤清正。築城から270年を経てもなお衰えなかった防御力を物語っています。
それにしてもインバウンド客で賑わっている熊本城と桜の馬場 城彩苑。
あまりの人込みに、城内には入らずに加藤神社まで周回しました。

加藤神社から望む熊本城は、漆黒の外壁に白漆喰が鋭い線を描き、まるで鍛え上げられた武人が静かに立つような緊張感を湛えています。
堅牢さだけでなく、造形の美しさが際立ち、城郭建築としての完成度を改めて感じさせる景観でした。

城の散策後は、カフェで一休み。
1軒目は長崎次郎喫茶室へ。「登録有形文化財の洋館」の2階にある文豪ゆかりの純喫茶。森鴎外や夏目漱石、近年では村上春樹も訪れた書店※に併設された喫茶室で、窓からは市電を見下ろすことができます。
※書店は2024年6月末で閉業。

大正〜昭和の空気を残すクラシカルな空間ですが、こちらもインバウンド客で込み合っていました。


落ち着いて珈琲を飲める場所を求めて、珈琲回廊へ。
築120年の町家をリノベーションした珈琲豆屋兼カフェで、注文後に生豆から焙煎するコーヒーと和菓子を楽しめるお店。

「すっきりしているのに、ちゃんとおいしい」。
その絶妙なバランスが、珈琲回廊の焙煎の丁寧さを感じました。

そして、熊本旅の締めは熊本空港。
熊本空港は、搭乗手続き後のエリアがとても充実しています。ジェラートや果物ジュース、馬刺し、ラーメンなど幅広い食が揃い、土産物店も豊富。
国際線を備えた広いターミナルや九州各地の特産品を集めたセレクトショップQuQuHUBなどの新しい試みもあり、地方空港とは思えない快適さがあります。

個人的には、馬刺し専門店の菅乃屋が入っているのがうれしい!フードコートで食べることもできるし、土産専門店で購入することもできます。
フライト直前まで冷凍室で預かってもらえるのがうれしいですよね。
お土産を一通りみたあと、ラウンジでゆっくりしました。
旅したルート
