8月 北海道 山と温泉

[旭岳、旭岳温泉] 全力でお勧めしたい山と温泉!

一度、登ってみたかった大雪山。山の雰囲気と温泉を楽しむために、旭岳温泉に二泊して、天気の良いタイミングで山頂にアタックする軽めの計画で行ってきました。天候に恵まれず、登山はできなかったものの、人生一の山!!雄大で深い山と植物の楽園!!宿泊した湧駒荘の温泉・料理・居心地のよさも素晴らしく、大満足の旅となりました。

  • 日:2024/08/03(土)-08/05(月)
  • 旅程
    • 8/3:大阪 - 旭川空港 - 旭岳散策 - 湧駒荘(宿)
    • 8/4:湧駒荘 - 旭岳ビジターセンター - 湧駒荘
    • 8/5:湧駒荘 - 札幌散策 - 千歳空港 - 大阪
  • アクセス
    • [往路]
      • [バス] 旭川空港 - 旭岳 約1時間 1,270円
    • [復路]
      • [バス] 旭岳温泉入口 - 旭川駅 1時間36分 1,800円
      • [電車] 旭川 - 札幌 1時間25分 4,690円 特急ライラック利用
      • [電車] 札幌 - 新千歳空港 約40分 1,150円

旭岳

下見がてらに登った一日目。遅い出発のうえ、天気もいまひとつと姿見遊歩道コースがメインとなりましたが、これだけでも旭岳の魅力を知るのは十分。実際に現地で見てみないことにはなかなか感動が伝わらない…。本州にはない山深さと雄大さ。北や南アルプスの奥地も歩いたことがありますが、人生で一番魅力を感じた山となりました。来年は黒岳-旭岳の縦走がマストです!!

  • 散策コース:ロープウェイ乗り場 - 第一展望 - 夫婦池 - 姿見池 - ロープウェイ乗り場
  • 標準コースタイム:約1h-1.5h
  • 難易度
    • 周遊コース:とても整備された道。1時間半で終わらせるのは勿体無いぐらいのコース
    • 旭岳山頂までの登山道は砂利が多い道で滑りやすい。ストックがある方がいいです。
  • アクセス

写真

旭川に到着!この日の関西はうだるような暑さ。5時前に家を出ましたが、駅に着くころには汗だく。旭川は「涼しい!」というわけではないけれど、はるかに過ごしやすい気候でした。
空港内で旭岳までのバス乗車券を購入。空港内にはセブンがあるため、買いそびれた行動食を調達しました。今回宿泊する湧駒荘や旭岳ロープウェイ周辺にはお店がないので、ここで購入して正解。
一日に3本の「いで湯」号に乗って旭岳へ。空港からの乗客は私ひとり。けれども出発点の旭川駅からの乗客が多く、すでに2/3ほど埋まっていました。バス内はFree Wifi。嬉しいサービスですね。
バスからの眺めがもうすごい!道路脇にはスクスク育った木や色とりどりの花が咲いていて、テンションが上がります。北海道らしい景色。この写真は忠別湖。洪水調整や水力発電、上水道の供給等を目的に造られた多目的ダムですが、その大きさに驚きました。
1時間ほどバスに乗って旭岳ロープウェイに到着。手前に宿泊施設がいくつかあり、宿前にバス停があります。今回宿泊する湧駒荘は「旭岳温泉入口」が最寄り。ロープウェイまでは徒歩20分ほどの距離。翌日の天気があまり期待できないため、この日のうちに行けるところまで行こうとロープウェイ乗り場に来ました。
しっかりとしたロッカーがあり、不要な荷物を預けます。この麓駅には食堂や売店、軽食店、自販機もありました。売店には菓子パンや菓子などありますが、土産用が中心。行動食は事前に調達した方が良さそうです。
翌日に利用した姿見食堂。学校の食堂みたいな雰囲気ですが、注文した「野菜ゴロゴロカレー」がなかなか。香ばしくグリルされた野菜がおいしかったです。
ロープウェイはなんと朝6時から運行!縦走する人のことも考えて、こんな早くから運行しているのかもしれません。ありがたい…。お値段は往復3,200円。「高いっ!」と思いましたが、このロープウェイからの景色がまた素晴らしい。乗車中にな何度も「すごい、すごい」と呟いてしまいました。
ロープウェイ乗り場〜宿泊施設の裏手にも湿原散策路があり、お花畑の時期はこの辺一帯も見事だろうな…と思いました。
ロープウェイに乗ると山々の規模感や植生が本州とまったく違うということがよくわかります。
姿見駅に到着。降りるとハイカー向けに、コースの説明が行われます。
コースの難易度やヒグマ情報も掲載されています。ロープウェイ乗り場から旭岳山頂までは特に危険箇所はありませんが、黒岳やトムラウシ、中岳温泉への周回などしっかり登山する場合は、旭岳ビジターセンターHPで事前に確認するのがよさそうでした。
この日は翌日の下見も兼ねて、姿見駅周辺の散策路を回って、天気が持つ範囲で山頂まで歩いてみようと出発。散策路はこの通り。よく整備されています。
旭岳の花盛りは7月上旬。お花のピークはとうに過ぎていますが、名残を楽しむことはできました。これはミヤマリンドウかしら?
綿毛になったチングルマや黄色のミヤマアキノキリンソウ…多彩な高山植物がそここに咲いています。
ロープウェイ乗り場から5分ほどで第一展望台に到着。見晴らしがとてもよく、目の前には旭岳と噴気孔。
11時過ぎでお腹もぺこぺこだったので、伊丹空港で買った鱒寿司を頬張りました。うまい!
散策する場合は、第一展望 - 夫婦池 - 姿見池 - ロープウェイ乗り場と回るのが良いかもしれません。旭岳山頂の登山道に向かう場合は、姿見の池にまっすぐ向かうのも一つ。とはいえ、山頂をピストンするだけなら、個人的にはこの散策路を歩くのがおすすめ。見応えがあります。
鏡池とすり鉢池からなる夫婦池。2つの池が横に並んでいます。この写真は夫婦池の方で、噴火口に水を湛えたものだそう。地熱より雪解けも早く、いち早く高山植物が咲くようです。
とにかく景色が大きすぎて、スマホカメラではおさまり切れない…。実際に行って見ないとこの感動はなかなか伝わらないかもしれません。
噴気孔近くまでやってきました。この噴気孔は冬が人気のよう。積雪期にスノーシューで巡るツアーもあるようでした。
姿見の池からみた旭岳。
姿見の池の横にある旭岳石室。北海道の山小屋は一部をのぞいて、基本的には無人の避難小屋です。中はベンチと床があるだけの簡素な造りですが、きれいに片付いていました。
姿見の池の横から山頂までの登山道があります。整備されているものの、石と砂の斜面で滑りやすい。ストックがある方が安心です。
山頂に向かう途中から厚いガスで山が覆われてしまったため、この日の登山はここまでとしました。結果的には翌日も天気が回復せず、今回の旭岳は消化不足。とはいえ、すっかり大雪山に魅了されてしまいました。来年は黒岳-旭岳の縦走ですね!

湧駒荘

温泉・食事・居心地のよさ…どれもが素晴らしい宿でした。五種の源泉を持つかけ流しの温泉は、泉質のよさは言わずもがな、ミネラルたっぷりでお肌も体の中も整う印象。ぬる湯もあり、暑い真夏でもゆっくり堪能できます。北海道の食材をふんだんに使った食事は和食ベース。雑味のないクリーンな味で、夕食・朝食ともに大満足でした!

  • 湧駒荘(ゆこまんそう)
    • 素泊まり:10,000円〜、2食つき:20,000円〜 (税込、一人泊の場合)。土日でも一人泊可
    • 利用したプラン:お一人様歓迎×創作会席⭐︎ 23,500円
    • 温泉
      ユコマンの湯(5源泉)、シコロの湯(3源泉) 15:00-9:00入浴可
      神々の湯(2源泉) 12:00-7:00入浴可
      100%源泉かけ流し(加水なし、冬季のみ一部加温)
      5つの源泉:硫酸塩泉・正苦味泉「マグネシウム」、石こう泉「カルシウム」、炭酸水素塩泉「アルカリ金属」、緑ばん泉「鉄」
    • 食事:夕食18:00〜、18:30〜 朝食7:00〜、8:00〜。レストラン食。
    • その他
      • 湧水の宿。館内は全て天然水。
      • 周りにコンビニなし。旭岳ロープウェイに食事処あり。

写真

ロープウェイ乗り場から湧駒荘までは徒歩20分ほど。旭岳ビジターセンターと数軒の宿泊施設があるだけの一本道。人もおらず、ときおり車が通り過ぎていきます。道路沿いの草花や飛んでいる虫やチョウは北海道サイズ。「巨大」という言葉が合います。ここでは自然が強く、人間はお邪魔しているだけなんだ…という気持ちになりました。
楽しみにしていた湧駒荘に到着。
そこそこ規模はありますが、山の中にあるので静かで、とても落ち着く空間。オリンピックのスノボパラレル大回転銀メダリストの竹内選手の実家でもあり、写真なども飾られていました。
ひとり泊用の部屋。コンパクトだけれど、過ごしやすかったです。ソファも座り心地がよく、足掛けに足をのばして寛ぎました。ベットも大きく、寝心地もなかなか。日中はやや暑いけれど、朝はとても気持ちいい風が吹き、窓を開け放しました。
アメニティも充実。館内は全て湧き水で、冷蔵庫には冷やされた湧水の瓶がありました。よく冷えたおいしい水でたくさんいただきました。
そして、温泉は期待通りの素晴らしさ。創業期からあるユコマンの湯、浴槽にシコロの木材を用いたシコロの湯、日帰り入浴もできる神々の湯の三つの施設からなりますが、ユコマンの湯がお気に入り。(出典:湧駒荘公式HP)
この写真の左側に写っているのは正苦味泉。大岩の下から湧き出しており、自然の中にあったままにして浴槽をつくったそう。昔は大きな岩がゴロゴロ転がっている中に温泉があったのだろうなと感じます。目薬の湯と言われるように、ほう酸を多く含んでいる珍しい湯。右手の石膏泉とともに、鉄分・ミネラルを多く含んでいるように感じました。(出典:湧駒荘公式HP)
炭酸水素塩泉は、炭酸泉の割には重厚感を感じる湯感でした。どれもとてもいい湯ですが、個人的なお気に入りは「寝湯」と「ぬる湯」。ぬるめの温度で、夏でもずっと入っていられます。正苦味泉や石膏泉との温冷浴を楽しみました。ぐっすり眠れましたよ。(出典:湧駒荘公式HP)
そして、食事も素晴らしかった…。食事処でいただきますが、一人泊の場合は、このような窓向きの席。家族連れなど客層は様々ですが、背を向けて食べるのでそれほど気になりません。とはいえ、一人の宿泊に慣れていないと、ややハードルはあるかもしれません。
どれもとても美味しく、北海道ならではのメニュー。雑味がなく、クリアな美味しさに感激しました。
印象に残っているのは、インカのめざめを使ったコロッケ、湧水ゼリー、クリーンポークのしゃぶしゃぶと切り麦。
1.食前酒「鶴梅〜夏みかん」2.地物メロンとヴィシソワース 3.氷頭とサーモンの土佐酢仕立て 4.十勝幕別産インカのめざめコロッケ 5.自家製燻製醤油で食べる奄美産本鮪
おいしかったコロッケ。甘いじゃがいもにバターのコクが加わっていますが、軽さもあり、ペロリと。
6.蝦夷鮑の塩釜焼き 7.湧水ゼリー 8.美瑛産桃太郎のコンポート
湧水ゼリーは、きれいな水の良さを感じました。
9.知床クリーンポーク出汁しゃぶしゃぶ 10.羽衣製麺 きりむぎ 11.香の物 12.白い珈琲プリン
しゃぶしゃぶはスッキリとした豚肉で「クリーンポーク」という言葉がピッタリ。お腹いっぱいでも、するすると入る切り麦も良かった…。
朝食も大満足!特に美味しかったのが「よせ豆腐鍋」。焼き梅干しの酸とたっぷり入った海藻が加わり、ほかにはないおいしさ。コクがありつつも、スッキリ飲めるトマトジュースも良かったです。
二泊目の晩御飯。この日も北海道ならではの食材がたくさんあり、おいしかったです。一泊目がキャッチーなのに対して、二泊目はやや渋い感じ。貝の盛り合わせやキュッと酸っぱく口がさっぱりするレモンソルベ、つぶつぶコーンと野菜がたっぷりなとうもろこしの茶碗蒸しが印象的。
1.大長檸檬酒 2.お通し(生ハムと塩豆腐、もずく酢おとし芋、とうもろこしの茶碗蒸、稚内産つぶ貝) 3.めかぶ醤油で食べる貝の盛り合わせ(帆立、つぶ貝、北寄貝)、とうもろこしの磯辺揚げ・オクラ・アスパラガスの天ぷら 4.ホッケ
5.檸檬ソルベ 6.米茄子田楽 知床とり味味噌 7.サーロインすき焼き 8.白い蕎麦茶プリン
二泊目の朝食も豪華。普段はあまり朝食を食べませんが、しっかりいただきます。朝から刺身を食べられる贅沢よ…この日は甘エビ。ねっとり甘くておいしかったです。ソフトドリンク、納豆、生卵はセルフサービスで好きなだけいただけます。トマトジュースが個人的にはおすすめ。
何杯もいただいた旭岳の湧水。
宿の横を流れる湧駒別川。この湧駒荘までが、昔は馬車でくる限界だったよう。大自然の中で温泉と食事を楽しむ充実の二日間でした。

旭岳ビジターセンター

雨で登山を中止した二日目。湧駒荘でゆっくり過ごすことに…。部屋のクリーニングの時間に、昼食も兼ねてビジターセンターとロープウェイ乗り場に行くことにしました。ビジターセンターは「ちょっと、見てみるか。」という程度でしたが、とてもきれいな設備のうえ、大雪山の動植物や登山道の展示が充実していて、おもわぬ収穫となりました。

8月は今ひとつ天候が安定しませんね。二日目に旭岳に登る予定だったのですが、終日雨模様。湧駒荘でのんびり過ごしつつ、来年にリベンジする際の情報収集にビジターセンターに来ました。旭岳ロープウェイ乗り場の横にあります。
とても綺麗な施設のうえ、大雪山の動植物の展示や登山道の解説があり、個人的にはとても楽しかったです。今回のように雨で登山できず、近隣の旅館に宿泊している山好きの方にはおすすめ。
来年〜再来年と、どんなコースを歩こうかと妄想してワクワク。登山道の状況やツアーなどの情報もHPに掲載しているので、今後要チェック!ひとり満足して後にしました。

札幌

旭川〜大阪(伊丹)のフライトが少ないため、帰りの便は札幌発にしました。湧駒荘〜旭川駅〜札幌と移動して、北海道のおいしいものをいただきつつ、千歳空港に行く計画です。おいしいものに溢れている札幌。海鮮、ジンギスカン、スープカレー…etc。今回は札幌駅からアクセスの良いスープカレーsavoyと千歳空港内の回転寿司 函太郎に行ってきました。どちらも美味しく、お腹も大満足!いろいろ開拓してみたいですね。

写真

いで湯号に乗って、旭岳温泉〜旭川駅へ。
巨大な駅はまだ新しくて立派。その割には人が少なく、東京や関西の雑多な駅に見慣れた身にはとても新鮮でした。
せっかく札幌に来るので、北海道らしいおいしいものが食べたい…ということでスープカレーのSAVOYへ。札幌駅北口西側から出ると徒歩5分ほど。「真逆のこってりスープ骨つきチキンと焼き野菜」1,480円。揚げ焼きの野菜がスープにコクをプラスしておいしい!ジャガイモとブロッコリーが美味でした。
北の玄関、千歳空港。土産物や飲食店はとても充実していますが、東京なみの混雑…。
千歳空港でもおいしいモノを求めて「函太郎(かんたろう)」へ。函館に拠点を構える回転寿司店。15時半ごろの訪問でも行列でしたが、回転もよく10分ほど待って入店。お勧めの3巻メニューを注文しました。左側:ホタテ、ニシン、イカ、右側:タコ、トロ、サーモン。全体的に鮮度よくおいしかったです。 ホタテと噴火湾のたこが美味。
登山は消化不足でしたが、おいしい食べ物と上質な温泉に癒される旅で大満足。来年も来るぞ!と帰路につきました。

-8月, 北海道, 山と温泉
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