
木曽三日目は奈良井宿(ならいじゅく)へ。
日本三大宿場町は、江戸時代に中山道に設けられた宿場町の奈良井宿、妻籠宿、馬籠宿。
その中で、奈良井宿は江戸時代の面影を色濃く残しており、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。
長さ約1kmにわたって続く古い家並みを見てみたいと訪れました。
初日と二日目の御嶽山登山のブログもご覧ください!
[御嶽山、五の池小屋] 人気の山荘に泊まって、信仰の南御嶽と豊かな高山植物の北御嶽をめぐる①
[御嶽山、五の池小屋] 人気の山荘に泊まって、信仰の南御嶽と豊かな高山植物の北御嶽をめぐる②
- 日:2025/8/16(土) -2025/8/18(月)
- 旅程:
- 8/16:大阪 - 木曽福島 - 御岳ロープウェイ - 登山 - 五の池山荘
- 8/17:五の池山荘 - 登山 - 御岳ロープウェイ - 釜沼温泉 大喜泉
- 8/18:釜沼温泉 大喜泉 - 奈良井宿 - 大阪
- アクセス
- [電車] 木曽福島 - 奈良井
- [電車] 奈良井 - 大阪
宿場町の散策
奈良井宿は松本方面、妻籠・馬籠宿が中津川方面にあります。東京の方は奈良井宿へ、関西の方は妻籠・馬籠宿の方が帰路に立ち寄れます。
目次
釜沼温泉 大喜泉 冷泉と加温浴の交互浴で登山の疲れもスッキリ
御嶽山の下山後、がんばれば大阪まで戻ることはできますが、せっかくなのでこの土地の温泉宿に泊まりたいと釜沼温泉 大喜泉へ。日本秘湯の会の宿です。ミネラルたっぷりの冷鉱泉のおかげか登山の疲れが残らず、身体がスッキリとしたのはもちろん、地元の食材を使った食事がおいしく寛ぐことができました。
年月を経た建物ですが、おもてなしを感じるよいお宿でした。
- 釜沼温泉 大喜泉
- 素泊まり:12,000円~、2食つき:19,800円〜 (税込、一人泊の場合)。土曜・休前日も宿泊可
- 利用したプラン:2食付きプラン(スタンダードプラン)
- 温泉:含二酸化炭素-カルシウム・マグネシウム-炭酸水素塩冷鉱泉、内湯(男女別に1つずつ)、入浴可能な時間15:00-23:00、6:00-9:30
- 食事:夕食18時、朝食8時 どちらも1階の広間でいただく
- その他
- 送迎:15時、翌朝10時と時間は決まっています。事前連絡が必要
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御嶽山を下山後、15:10の木曽福島行きのおんたけ交通バスに乗りました。大喜泉には、途中の橋渡で下車。そこから徒歩20分ほど車道を歩きます。常盤橋を渡った先は、建物も車も少ない道。秋や冬の夕方はかなり暗くなると思われます。

民家がぽつぽつと出てきたところに、「大喜泉」の看板が見えてホッ。16時ごろにお宿に到着しました。


本日のお部屋。すでに布団が敷かれています。2枚重ねの敷布団はふわふわで寝心地がよさそう。
建物は古いけれど、清掃は行き届いており、過ごしやすい。(FreeWifi、冷蔵庫、テレビ、扇風機あり)
冷房がほどよく効いていて、汗だくだった体がスッキリ。


さっそくのお楽しみの温泉へ。
浴槽が小さいため、一度に入浴できるのは4人までというルール。浴室前のスリッパの数を見て入ってくださいとのことでした。
ちょうどよいタイミングで独泉!!
源泉水風呂2つ、加温風呂が1つ。源泉は13度と冷たく、暑い夏にぴったり。夏でも冷たく感じる源泉にじっくり入り、加温風呂で体を温め直すという交互浴を楽しみました。
お肌もつるつるになりましたが、登山の疲れが残らなかったのには驚き。温泉の効能なのかもしれません。

洗面所・トイレは共同。新しくはないけれど、清潔なので気持ちよく使える

フロント前のくつろぎ場。
温泉水が置いてあり、自由に飲むことができます。鉄分をしっかり感じる味。おいしいものではないけれど、体によさそうで何杯かいただきました。


くつろぎ場にドリンクの置いてある冷蔵庫とアイスクリームの入ったクーラーボックスがありました。
ドリンクは、ワインや地ビール、ソフトドリンクなど。自由に取ってチェックアウト時に申告するシステムです。



待ちに待った夕食です!
18時から1階の広間でいっせいにいただきます。御夫婦で来られている方が多いですが、一人客や御嶽山登山客も。

地物中心のお料理は、丁寧に作られていておいしかったです。
私はちょうどよい量でしたが、男性客には少し物足りないかもしれません。21時に夜食として小さなおにぎりがロビーで提供されるのもうれしいサービス。

【献立】
①前菜:そうめん南瓜の酢漬け、ゴーヤの梅肉和え、田中屋の豆腐、つるむらさきの胡麻和え、木曽産鹿のロースト、辛味噌ズッキーニの卵黄のせ ②椀:木曽産とうもろこしのすり流し

③焼き物:あまごの塩焼き ④台物:上松豚と信州茸の甘味噌焼 ⑤揚げ物:茄子、モロッコいんげん、梅干し、バターナッツかぼちゃ ⑥食事:冷やし信州そば

そして感動したのが朝ごはん!華美な献立ではありませんが、こだわりのメニューはどれもがおいしい。
体によい材料ばかりなのもうれしいポイントで最高の朝ごはんでした。
【献立】
木曽の郷土料理である大平(おおびら)、あまごの開き、温泉を使っただし巻き玉子、味噌シーザードレッシングのサラダ、納豆麹、なめこの味噌汁、季節の漬物、米、信州ジャムと安曇野産ヨーグルト、コーヒー


温泉と健康的な食事で、心身ともにリフレッシュできました!
奈良井宿 江戸の面影を残す街並み
木曽福島は関西からも東京からもなかなか遠い場所。せっかくなので、近くの観光地にも立ち寄りたいと奈良井宿(ならいじゅく)に立ち寄りました。
江戸時代に整備された五街道の1つである中山道(なかせんどう)。江戸から京を結んだもので、江戸の日本橋から近江・草津まで67の宿場があります。奈良井宿は、中山道34番目の宿場で日本最長の宿場。難所の鳥居峠を控え、多くの旅人で栄えたこの宿場町は「奈良井千軒」と謂われました。江戸時代の面影を色濃く残した街並みは時代を超えた風格が感じられます。
- 中山道・木曽路 奈良井宿観光協会HP:ガイドブックや奈良井マップがダウンロード可。個人的には「見る・学ぶ」のページが興味を惹かれました。
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大喜泉からは送迎サービスを利用して木曽福島駅へ。
駅から徒歩10分ほどの場所に、中山道の宿場の一つである「福島宿」がありますが、あまりの暑さに歩くのを断念!
JRの待合室が涼しく、ネットもあったので、ここで電車を待つことにしました。

木曽福島 - 奈良井の電車は1時間に1本~2本程度。約20分の距離です。
電車で山間を通って、奈良井へ。こじんまりとした駅ですが、なかなかに立派。

観光地のため、荷物の預かりサービスがあったり、Informationで道案内を聞いたりすることができます。
親切な駅員さんに奈良井宿マップをいただきました。

風情ある駅。駅からほどなくして奈良井宿があります。

中山道は距離が長いうえに山道や峠道が多いため、人馬の往来が困難でした。
江戸時代の参勤交代における中山道の利用は、東海道に比べて約四分の一程度。けれども、将軍家に献上する宇治茶を運ぶためのお茶壺道中や、和宮の将軍家お輿入れなど姫宮方の通行に利用されていたようです。
険しい山道が多いことに加え、冬場は寒さも厳しい内陸の地域を通るため、中山道の宿場数は蜜にありました。
その中でも、難所の鳥居峠を控え、多くの旅人で栄えた宿場町が奈良井宿。

歩いていると、家の玄関上の木札が目につきます。越後屋、伊勢屋、松坂屋、油屋…。江戸時代は武士以外が苗字を名乗ることができなかったため、このような屋号をつけていました。
歌舞伎での音羽屋(おとわや)や高麗屋(こうらいや)、デパートの高島屋、松坂屋などが有名な屋号。
当時の出身地や職業にちなんでつけられているそうです。


奈良井宿の西側には6ヶ所の水場があります。山から流れ出る豊富な水は、飲料水だけでなく、地元住民の生活用水、防火用水としても用いられているそう。


お腹が減ってきたのでお蕎麦屋さんへ。
奈良井の名物は、おやきや五平餅、信州そばなど素朴な料理です。


素敵なカフェも点在しています。月曜日のこの日はお休みしている店が多かった…


なんだか懐かしい。歩いているとそんな気分になりますね。


奈良井宿一番の大きな祭は、6月にある「お茶壷道中(おちゃつぼどうちゅう)」。江戸時代、京都宇治から徳川家へお茶を献上するために、新茶を茶壷にいれて中山道を行列で運びました。
「ずいずいずっころばし」はこのお茶壷道中を題材にした同様で、お祭りで歌われるそう。お茶壷道中が通る間は、子どもの安全のために家から出てはいけないという意味も含んでいるそう。「ずいずいずっころばし」「ごまみそ ずい」「どっぴんしゃん」…と音は面白いけれども、意味がまったくわからなかったこの唄。そんな背景があったのかと、今更ながら驚きました。

鎮神社までやってきました。この先は、かつて難所だった鳥居峠です。


奈良井宿に疫病が流行り、これを鎮めるために千葉の香取神社から主神をまねき祭祀をはじめたの鎮神社。

毎年8月12日に鎮神社例大祭があり、神囃子を奉納したあと、行列を組んだお練りが宿を下るそう。
ちょうど訪れた数日前にこのお祭りがあったところ。

歴史や謂われを調べてみると、色々と面白い奈良井宿でした。
気になる奈良井宿の地名
八幡神社・杉並木・二百地蔵
木曽の大橋