
様々なコースのある摩耶山。今回は、旧摩耶山天上寺への参詣道のひとつである青谷道から登り始め、途中で行者尾根に進んで天狗道〜山頂へ。下山は最短ルートの上野道で降るコースにしました。
前半はやや単調ですが、行者尾根からはちょっとした岩登りや展望の良い尾根歩きがあって楽しい!そして、星の駅2階のCAFEの絶品カレーに大好きな灘温泉と充実した一日となりました。
- 日:2024/01/26(日)
- コース:王子公園駅 - 青谷道登山口 - 行者尾根 - 摩耶山山頂 - 上野道登山口 - 摩耶ケーブル下バス停
- 標準コースタイム:約4時間強
- 難易度:低
- 行者尾根は破線ルートであるものの、利用者はそれなりにいる。踏み跡もあるが、赤テープや標識などはないので、その点は注意する。
- 岩場があるが足場はしっかりとある。三点支持で進めば問題ない。
- 真冬のこの日。山頂付近はかなり寒いので防寒はしっかりと。下部では長袖+ウインドシェルで十分でしたが、上部では薄手のダウン+毛糸の帽子+手袋で行動しました。
- 温泉:灘温泉 営業時間5:00-24:00 大人450円
- アクセス
- 往路
- [電車] 大阪梅田 - 王子公園 40分 330円
- 復路 ※灘温泉に立ち寄り
- [バス] 摩耶ケーブル下 - 水道筋商店街北 10分 230円
- [電車] 六甲 - 大阪梅田 30分強 330円
- 灘温泉に立ち寄らなかった場合は、摩耶ケーブル下から最寄りの阪急王子公園・六甲駅、またはJR灘駅・六甲道駅に行き、大阪へ。
- 往路
多彩にある摩耶山のコース
どこのコースを登るか迷う摩耶山。このブログでも、いくつかのコースを歩いているので参考にしてみてください。
・[摩耶山、灘温泉] 泉質のよい、街中の温泉を発見!:六甲全山縦走路の一部である天狗道と旧天上寺への参詣道である上野道を歩く。
・[摩耶山、灘温泉] 初夏におすすめ!トゥエンティクロス〜シェール槍:沢渡りが楽しめるトゥエンティクロス〜ちょっとした岩登りのあるシェール槍から山頂へ。下山はロープウェイ。
写真

阪急王子公園駅西口からスタートしました。西口からは王子動物園や美術館〜学校〜住宅街と進みます。東口から出て青谷川に沿って進むのも一案。こちらは春は桜、秋は紅葉が楽しめそうです。

王子動物園の反対側には県立美術館分館や横尾忠則現代美術館もあって良い雰囲気。

赤煉瓦の神戸文学館で右折して山側へ。小学校、葺合高校、海星女子学院の横の坂を歩いて、緩やかに高度を上げて行きます。

青谷道登山口が近づくと案内も出てきました。この付近にコッペパンが人気の青谷ベーカリーがあります。

青谷橋を渡ってすぐ左手が青谷道登山口。住宅街を進むものの、しっかり案内があって心強いですね。青谷道は、摩耶山の南側斜面を流れる青谷川に沿った道で、旧摩耶山天上寺への参詣道のひとつ。

登山口はまだですが地味に坂道をずっと歩く。振り返れば、神戸の街が見渡せます。

登山口から途中までは舗装された道を歩きます。それなりに急勾配。山道に入るまでがなかなかに長い…。登山開始は遅かったですが、ぱらぱらと登山者を見かけます。

だいぶ登った先に神戸市で唯一の茶園の静香園がありました。車も通らない山中での栽培は大変そうですね。

少し暗いですが、歩きやすく、気持ちの良い道が続きます。

つくばね登山会の建物を過ぎると徐々に山道が始まります。神戸には「毎日登山」という六甲山系の山を毎朝登る文化があり、いくつかの登山会があります。その中で最も歴史のある登山会の一つが「つくばね登山会」だそう。この日も毎日登山の地元の方をお見かけしました。

摩耶山天上寺への参詣道でもあった青谷道。道々に丁石があります。

冬の光

摩耶山大龍院。あまり利用者がいないのか、由来などをネットで見ても情報がありませんでした。

水飲み場を過ぎると、行者堂跡に到着します。

この標識が出てきたら、青谷道と行者尾根の分岐点はすぐ近く。

この階段を登って進むと行者尾根への取り付きとなります。

少し雰囲気変わり、枯葉が多い道に。しっかりと踏み跡はあります。

この案内を見落とさないように!真っ直ぐに進むと行場に行くので、ここで右側へ。行者尾根を経て、天狗道に至ります。

この行者尾根は破線ルートではあるものの、しっかりと踏み跡があり、歩きやすい。老婆谷の方へ行かないように気をつけましょう。

尾根歩きに。ちょっとした岩場があって楽しい。

ここが核心!!しっかりとした足場があり、難しさはありません。進む方向を確認して、3点支持で進めば問題ないです。ロープや鎖はありません。

この核心の展望がいい!摩耶山の谷間が目の前に広がり、奥には神戸の街並みと港が見えます。ちょうどここ、で雪がちらついてきました。街中はそれほど寒くなくてもこの辺りまで来るとかなり冷えます。冬場はダウンや毛糸の帽子、手袋も装備している方が安心ですね。

核心から天狗道に至るまでの道のりが個人的に好きですね。景色がよく、ぐいぐいと高度をあげて、気持ちいい。途中、数パーティーとすれ違いました。多くはないものの、行者尾根にも人は入っているようですね。
ケルンが積まれたこの広場を通過し、痩せた尾根から雑木帯の中を登ると天狗道と合流します。

ときおり振り返って、景色を楽しみながら進みます。

歩くのであれば、冬がおすすめ。景色が澄んで綺麗ですし、歩いている人も少なくて静か。行者尾根も終盤です。

木々の合間の展望もいいですね。

天狗道に合流。天狗道を歩いている人はこの時期でもそれなりにいました。それにしても寒い…。冬は毛糸の帽子と手袋がある方がベター。

天狗道に合流してから、細かなアップダウンを交えて、約20分ほどで山頂へ。天狗道は単調ですが、歩きやすいのがいいですね。

鉄塔が見えたら、神戸の街並みが一望できる掬星台(きくせいだい)まで後少し!

摩耶ケーブルが運休※しているせいか、いつも人でいっぱいの掬星台は静か。こんな人の少ない日はチャンス!以前から気になっていた星の駅2階にあるCAFE702に立ち寄ることにしました。※2025/1/14~3/19まで年次検査と点検整備のため、全線運休。

CAFE702はこじんまりとした規模ながら、雑貨屋、カフェ、書籍コーナーからなっています。そして、窓に面したカウンター席!この景色を見ながら、ゆっくりご飯を食べたり、コーヒーを飲んだりできるんです。注文はセルフ式。お目当てのカレーを伝えると、すぐに手渡していただきました。

このカレーが最高!10種類のスパイスとココナッツを加えてじっくり煮込んだチキンカレー。スパイシーで、トマトの酸味もちょうどいい。こんな本格的で美味しいカレーが山の上で食べられるなんて…感激です。おすすめ!

下山は上野道を利用。摩耶ケーブル西側の尾根筋につけられた旧摩耶山天上寺への表参道で、摩耶山登山道では最短ルート。旧天上寺跡の遺跡や展望ポイントもあって楽しめますが、階段がきつい。個人的には下山道として使うのがおすすめです。

山頂付近の道は暗い。冬の晴れ間が続いていたこの日は乾いていました。雨の後などは濡れていることも多い。

火災で焼失した旧天上寺跡。ここからの展望もいいですね。

階段が多い。そして、なかなかに急。登って来られる方はみなさん、「まだ階段続くの〜!」と悲鳴を上げられる。

旧天上寺仁王門

危険な箇所はありません。注意点はこの上野道と青谷道との分岐点だけ。標識があるので、分岐点を確認すればコースを誤ることはないと思います。

この日は光が綺麗で、歩くのが気持ちよかったです。

人が多く入る六甲山系は登山道が整備されています。展望ポイントにはベンチがあり、景色を見たり、休憩できるのもいいですね。

神戸側への下山は、目の前に神戸港と海が広がっているので、展望がいい。

上野道登山口近くのぬかるみが溜まりやすいポイント。工事中かしら。

ここから摩耶ケーブル下まで徒歩5分ほど。阪急王子公園駅までは徒歩25分。灘温泉に立ち寄るため、摩耶ケーブル下に向かいます。(以前はここから灘温泉まで歩きましたが、それなりに距離がありました。本日はバスで移動。)

摩耶ケーブル下からは、阪急王子公園駅〜JR灘駅に向かう坂バスや阪急六甲駅〜JR六甲道駅に向かう市バス18系統のバスが出ています。灘温泉には、坂バスで水道筋商店街北まで行きました。そこからは5分〜10分ほど。

大好きな灘温泉へ。このブログでは何度も取り上げていますが、さっぱりとした浴感で下山後に入るのが気持ちいいんです。

泉質はナトリウム-塩化物・炭酸水素塩温泉。源泉かけ流しで泉質が良いのはもちろん、源泉に溶け込んだ炭酸がからだ中を包みこんでくれます。源泉かけ流しの湯は35度とぬる湯ですが、熱湯と交互浴すれば冬場でもしっかり体が温もります。至福のひとときでした。