
金勝アルプスと並んで、奇岩・巨石で人気の湖南アルプス。GW連休前半の登山日和に行って来ました。変化に富んだ沢歩きや渡渉、スリリングな岩登り、春のお花畑と大充実!!そして、思いの外に混んでおらず、静かな山歩きも楽しめます。JR新快速が停まる石山駅からバスで30分弱。アクセスも悪くないので、今後どんどんと人気になるかもしれませんね。
今回はアルプス登山口から堂山までの周回約3時間のコースにしましたが、山頂に重要文化財の不動寺がある太神山(たなかみやま)〜八畳岩のある笹間ヶ岳をプラスしたロングコースも楽しそう。またコースを変えて登りたいです。
- 日:2025/4/29(火)
- コース:アルプス登山口 - 迎不動 - 鎧堰堤 - 堂山 - アルプス登山口
- 標準コースタイム:約3時間
- 難易度:低
- アルプス登山口〜堂山間を時計周りか半時計周りのどちらかで進む。時計周りの場合は、天神川の渡渉スタート地点がわかりにくい。初めての場合は、YAMAPなどのGPS付き山地図を携帯した方が安心。
- 渡渉が多い。雨の降った後など水量が増える時期は避けた方が良い。
- ザレた稜線歩きや手足を使った岩登りがある。ふだん登山をしない方は怖く感じるかもしれない。
- 温泉:浜田温泉 甲子園旭之泉 利用時間15:00-24:00 大人490円
甲子園近辺のため、湖南アルプスからは離れている。 - アクセス ※往路同じ
- [電車] 大阪 - 石山 約45分 960円
- [バス] 石山駅 - アルプス登山口 約25分 450円
近隣の銭湯
源泉かけ流しの温泉の少ない滋賀。目をつけていたのは容輝湯(営業時間14:00-24:00 日曜日は8:00-24:00、大人490円)。石山駅から徒歩7分程度の場所にあり、レトロな雰囲気が素敵です。次回に立ち寄ってみたい。
金勝アルプスと湖南アルプス
琵琶湖の南、瀬田川の東の丘陵地帯に連なる山脈が今回登った湖南アルプス。琵琶湖の東部の竜王山や鶏冠山などの山々を総称して金勝アルプスと呼ばれています。どちらも奇岩・巨岩が楽しいご当地アルプス。金勝アルプスを登ったブログはこちらです!
近畿 [ 金勝アルプス、ほたるの湯] 沢や岩登りに、見晴らしの良い稜線…と面白さがギュッと詰まった山
写真

本日のスタートはJR石山駅。新快速が停まるのが嬉しいです。ここから帝産バスで最寄りの「アルプス登山口」へ。この日はバスの接続が悪く※、「石居(いしずえ)」まで行き、そこから歩くことにしました。※「アルプス登山口」に行くバスは1時間に1本程度。

石山駅を離れると長閑な風景。石居からアルプス登山口のバス停までは徒歩20分程度の距離でした。他の登山者と歩くタイミングをずらせるので、静かな山歩きが好きな身としてはこちらが正解だったかな。バスの運転手さんには、「ここから歩いて行くの?気をつけてね。」とお声がけいただきました。とても感じがいい運転手さん。ただ、帝産バスはICカードが使えない場合があるので、現金を持っていた方が安心です。

田上公園駐車場(無料)。綺麗なトイレもあります。マイカーで来るのであれば、ここの駐車場が一番良さそう。10時前ごろに通りかかった際は満杯でした。この先の登山口近くの林道にも数カ所停める場所はありますが、せいぜい1〜2台程度。そしてすでに利用されていました。登山日和にマイカーで来る場合は早めの出発が必須ですね!

アルプス登山口バス停まで来ました。橋を越えた左手スペースがバス停。正面には、工事中の新名神高速道路の橋脚がどんと聳えています。登山口はこの橋脚を越えた先。まだまだ歩きます。

よく整備されていて、こんな標識もありました。

工事中の橋脚をくぐったところ。お天気がよく、沢がとっても綺麗。風は少しひんやりしていて、歩きやすかったです。

登山口から堂山までを時計周りか半時計周りで進むのですが、今回は半時計周りにしました。結果的にはこれが正解。時計周りの場合はYAMAPなどのGPS付き地図アプリがないと入り口がわからないと思います。半時計の場合は、この沢沿いの道路をひたすら歩き、迎不動まで歩きます。

一見お地蔵様のような姿の不動明王がいる迎不動を過ぎた先が半時計周りコースの入り口。コールポイントD-1で沢に降ります。

いきなり渡渉!しっかりとした石で問題はありません。この湖南アルプスは渡渉が多いので、雨が多く降った後は避けた方がいいですね。晴れて岩が乾いている時がチャンス。気持ちよく楽しめます。

シダ科の植物がこんもり。雰囲気は金勝アルプスに似ていますね。

迎不動堰堤。2000年に日本とオランダの交流400周年を記念して築造された土石流対策のダム。

景色に変化もあり、この沢沿い歩きが楽しい!

こんな沢歩きを楽しめる山は少ないですよね。

渡渉を何度も繰り返します。道がないな…と思ったら反対側を見てください。赤テープもちゃんと貼られていて、あまり困ることはありませんでした。

鎧堰堤。オランダ人技術者の指導のもと、砂防工事として築造されたそう。石を階段上に積んだ珍しい形態で、貴重な土木遺産のようです。

そして、この鎧堰堤の先が不思議な場所。地図上はダム湖となっていますが、ほとんど水はありません。前日に雨が降ったこともあり、カエルの元気な鳴き声がよく聞こえました。

山の中のぽっかり開いた空間。気持ちいい場所ではありますが、コースから外れやすいため、ピンクテープに気をつけて歩きました。

カラムラサキツツジ?が咲いた場所に、登山道が続いていました。お花に隠れていますが、ピンクテープもコールポイントもあります。

平坦な道が続きます。これはアセビかな?ところどころ、お花が綺麗に咲いていて、春を感じます。

そして、この標識の先からガラリと景色が変わります!堂山への稜線歩き!

大津・草津の街並みや琵琶湖が見えて、テンションが上がる!そして、堂山の奇石・巨石がかっこいい!ここで一つ目の核心が登場。ざれた急坂を下るのが怖い。滑りやすく、思わずストックを出してしまいました。一瞬で通り過ぎるので、結局すぐに仕舞ってしまいましたが…。

登山者は全体的に少ないですが、この稜線歩きですれ違うことが多かったです。この日は団体の方が多く、高校の登山部?の方や友人連れ、家族連れの方などいらっしゃいました。

どこも絵になる光景。カメラを押す手が止まりません。「ライオンキングのポーズが取れるよ」と教えていただいた岩。

そこまで混み合っていないのが、またいい。

いい景色〜。たのしい!!

二つ目の核心がこちら。写真がうまく撮れていないので伝わらないのですが、左手側は切れていて、少し斜めになった岩を歩くのが怖い。掴みやすい岩の持ち手がないので、しっかり岩に足を乗せて、一歩踏み出すことが大切。(と、心の中で自分に何度も言い聞かせました。)

振り返るとこんな感じ。写真を見てもあまり怖そうには見えません…。

ピークに向けて、岩場が何ヶ所も出てきます。手や足をしっかり載せる場所があるので、個人的には怖さは感じませんでした。トラロープがかけられている場所もあります。

アスレチックのようで楽しい!

2つのピークがあり、ここが堂山頂上(384m)。この日はわずかなスペースでお昼を食べている登山者が数パーティーいたので、長居せずに下山しました。

比良山系の山も見えます。

アカマツの松ぼっくりの幼実?

アセビ?お花にも恵まれた日でした。

稜線歩きが終わったあともまだ楽しい。下山の渡渉もなかなかです!ゴツゴツとした岩を歩いたり、美しい沢の景色を眺めたりと飽きません。

沢を流れる水の音も耳に心地いい。

ツルツルとした岩や苔がついた石は滑りやすいので避けます。ざらざらして安定した岩を選んで歩きました。

かっこいい沢

今回はアルプス登山口から堂山までの周回約3時間のコース。山頂に重要文化財の不動寺がある太神山(たなかみやま)〜八畳岩のある笹間ヶ岳をプラスしたロングコースも楽しそう。またコースを変えて登りたいですね。

ふたたびシダの道

天神川まで降りて来ました。

そして、最後も 渡渉。そのまま真っ直ぐ進むと行きに歩いてきた道路に上がれます。

10分前ごろにアルプス登山口発のバスが出てしまっていたため、道を下って東急団地入口バス停へ。バス停を変えれば石山駅行きのバスに乗れるので、なかなかに便利です。石山寺や近隣のカフェに立ち寄ろうかと思いましたが、いまひとつピンと来る場所がなく、そのまま帰宅しました。

下山後の温泉はお気に入りの一つ、浜田温泉へ。阪神久寿川駅から徒歩5分強というのも嬉しい。純温泉協会認定の浴槽で、ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物温泉の源泉かけ流しが楽しみました。