3月 街と温泉 近畿

[南紀勝浦、勝浦温泉] マグロ、伊勢海老、あわびの豪華会席と美しい海の風景

いつもは公共交通機関を使って一人で山+温泉を求めて各地を巡っています。今回は親や叔父叔母とのマイカー旅行。高齢メンバーで最長は80歳に近いため、温泉でゆっくり過ごすプランです。
三朝温泉(鳥取)、淡路島(兵庫)、南紀勝浦温泉(和歌山)を候補にしていましたが、落ち着いた雰囲気や海岸沿いの景色温泉+食事の良さを求めて、南紀勝浦に決定。結果としては大正解!温泉にこだわりのない家族は食事や日常を離れた景色に満足し、私自身は温泉+食事を楽しむことができました。アクセスは今一つですが、自然や歴史に溢れた和歌山。また訪れたいですね。

  • 日:2025/3/22(土) - 3/23(日)
  • 旅程
    • 3/22:大阪 - 和歌山 - コロコロ珈琲 - 旅館万清楼
    • 3/23:旅館万清楼 - 橋杭岩 - 和歌山 - 大阪
  • 和歌山県公式観光サイト:和歌山の魅力を紹介した良サイト。旅の参考に。

公共交通機関利用の場合
紀伊半島は険しい紀伊山地が大半を占めるため、なかなかにアクセスが悪いです。
・大阪からの場合
 [電車] 大阪-紀伊勝浦 JR特急くろしお
・東京からの場合
 [電車] 東京-名古屋 新幹線 + 名古屋-紀伊勝浦 特急南紀
 または
 [夜行バス] バスタ新宿-勝浦温泉

大阪〜南紀勝浦

近くて遠い和歌山県南部。紀伊山地と太平洋に囲まれた地形には海・山・川の大自然が溢れていています。今回のコースであれば、由良町の白崎海洋公園や白浜の千畳敷、串本の橋杭岩といった景勝地や串本海中公園、太地町立くじらの博物館が個人的には魅力的。海に面したおしゃれなカフェもあるので、うまく組み合わせると楽しめますね。車の混雑もないので、静かで落ち着いた場所が好きな方にはこのエリアはおすすめです。

写真

阪和自動車道で大阪から和歌山へ。紀ノ川サービスエリアで休憩した際、おみやげコーナーを覗くと、和歌山ラーメンやみかん、パンダグッズが置いていました。思わずこちらの寒天ゼリーを購入。きよみやあまなつ、ポンカン、不知火(デコポン)など種類も豊富。少し疲れた体に甘酸っぱいゼリーが美味しかったです。

これでもかと主張する「ブラックでどうぞ。」

お腹が減ってきたので、印南町のコロコロ珈琲へ。和歌山に行くのなら、海岸沿のカフェに立ち寄りたいと事前にチェックしていたお店の一つです。こちら「ブラックコーヒーの美味しさ」を全面に打ち出したお店。色々な有名人が訪れる人気店でもあります。

ブラックコーヒーの美味しさを知ってほしいと、ミルクや砂糖はサーブされません。美味しいコーヒーで、「久しぶりにゆっくりと珈琲を楽しめる」と家族も喜んでくれました。

こんな人里離れた場所で、フォアグラやエスカルゴをいただけるとは…

ランチメニューもあり、とろとろチーズのフォカッチャや黒毛和牛100%のハンバーガー、熊本県産大阿蘇鶏のソテーなど。私たち5人は阿蘇鶏のソテー注文しましたが、待てども待てども出てこない…。ライダーズや2名程度の客層が中心と思われるので、てんやわんやしてしまったのかもしれません。待ちに待ったランチは、こだわりを感じるもので美味しかったです。蟹のスープ・エスカルゴとバジル、フォアグラのカナッペ、阿蘇鶏のソテー、米粉を使ったふわふわパン。すべて良い思い出になりました。

高台の店内から見下ろす海が絶景でした。

紀伊半島の沿岸部を走る国道42号線。由良町の白崎海洋公園や白浜の三段壁など見どころはたくさん。今回は高速ですさみICまで行き、そこから42号線で勝浦まで目指しました。景色は素晴らしいけれど、グネグネとした道で運転は大変かもしれません。串本の橋杭岩(はしぐいいわ)も素晴らしく、景色を楽しみました。列を成して大小40余りの岩柱が海中にそそり立っています。海の浸食により岩の硬い部分だけが残り、橋の杭だけが立っているように見えることから、このような名前がついたそうです。

帰宅時に立ち寄った道の駅すさみ。「記憶に残る道の駅」を謳っており、車中泊OK、温泉あり、絶景ポイントありと充実した施設。買い物も楽しく、地元で採れた野菜やみかんジュース、鴨のローストやらビールやらと色々買い込みました。名物のさんま寿司や干物を買い忘れてしまったのが悔やまれます。どれも美味しく、自宅に戻ってから楽しみました。

南紀勝浦温泉の料理旅館 万清楼

家族にも喜んでほしいなと選んだ旅館は万清楼。料理旅館のため、食事が期待できるうえ、源泉かけ流しの温泉やホテル浦島の温泉の無料利用が魅力的です。結果的には、温泉よし!食事よし!接客よし!が揃った宿でした。ホテル浦島の名物である大洞窟風呂で、ざばざばかけ流される塩分を含んだ硫黄泉と海の景色を楽しみ、まぐろ・伊勢海老・鮑の豪華海鮮に家族は大満足。個人的には、ひとり旅でも心地よく感じる点が◎。宿の温泉は時間を選べば独泉できますし、スタッフの方は親切。そして、豪華な食事を気がねなく一人で楽しめる配慮もあり、いいお宿だなと感じました。

  • 料理旅館 万清楼
    • 朝食つき:13,200円〜、2食つき:20,790円〜 (税込、一人泊の場合)。土日でも一人泊可
    • 利用したプラン:伊勢海老や鮑、熊野牛など豪華食材をふんだんに使った熊野の至宝会席プラン
    • 温泉:内湯・露天風呂が男女別に1つずつ。14時~24時、6時~9時まで利用可能。泉質は含硫黄ナトリウムカルシウム塩化物温泉。ホテル浦島の5つの温泉も無料利用可。
    • 食事:夕食18時~20時半、朝食7時半~、8時~、8時半~。いずれも広間での食事。
    • その他
      • 素泊まりプランなし
  • アクセス
    • [電車]新大阪 -紀伊勝浦 約4時間 7,460円 ※特急くろしお利用

写真

鄙びた漁村の南紀勝浦。紀伊勝浦駅から万清楼までは、徒歩7分ぐらいの距離です。

万清楼に到着。海外からの方や家族連れ、ひとり客…とこの日は満員のようでした。

清掃の行き届いた綺麗な部屋(トイレ・洗面所・冷蔵庫・テレビ・Free WIfiあり) 。窓からは勝浦の漁港や島が見渡せてホッと落ち着きます。無料のペットボトルの水やアメニティの靴下まであり、サービスも充実。大洞窟風呂が名物のホテル浦の姉妹店のため、ホテル浦島の温泉も無料利用できます。混雑が予想されるホテル浦島の温泉に早く入りたくて、さっそく向かいました。

「浦島」にちなんでか、かわいらしい亀の連絡船

フロントを出てすぐの桟橋から連絡船に乗っておよそ5分。浴衣を着たままでもOKです。連絡船は15時~19時半まで。朝は7時~10時20分のよう。この日は旅行客でいっぱい。何度も往復していました。

ホテル浦島の本館に到着。本館、なぎさ館、日昇館、山上館と4つの建物からなる巨大なホテル。あまりの広さに、ホテル内にローソンが入るほど。温泉も6つあり、ホテル内で湯めぐりができてしまいます。

やはり、ここは名物の洞窟風呂「忘帰洞(ぼうきどう)」へ。熊野灘の荒い風波に浸食されてできた天然洞窟中に、自然に温泉が湧出して熱い湯溜りとなり、古くから利用されていた歴史のある温泉です。泉質は含硫黄ーナトリウム カルシウムー塩化物泉(弱アルカリ性低張性高温泉)。敷地に入るとぷわんと硫黄の香りがして期待が高まります!

出典:ホテル浦島公式HP

塩分を含んだ白濁した湯がざばざばとかけ流され、白い湯花が舞っています。そして、迫力ある洞窟と一面に広がる太平洋の景色。家族も大満足のようでした。「忘帰洞」という名前は紀州藩主の徳川頼倫公に「帰るのを忘れさせるほど」と誉めて名付けられたようです。

温泉を堪能し、連絡船に乗って万清楼へ。ホテル浦島はファミリー、カップル、友達連れと大賑わいなので、ひとり旅や静かにゆっくり過ごしたい方は万清楼の方がおすすめです。

こちらは万清楼の温泉。内湯と露天風呂があり、どちらも源泉かけ流し。泉質は含硫黄ナトリウムカルシウム塩化物温泉。勝浦温泉の中では塩分が少なく、肌にやさしいそう。この日は少し緑がかった色でしたが、季節や天候によりお湯の色は変わるそうです。

3人ほどが入れるこじんまりとした露天風呂。個人的にはこの露天風呂がお気に入り。入浴は14時~24時、6時~9時までですが、食後や早朝には独泉でき、ゆっくり温泉を楽しめました。

そして、おたのしみの食事。食事の時間は18時~20時半まで。広間でいただきます。各テーブルごとに仕切りがあり、プライベートな空間が保たれています。今回は伊勢海老・鯨・鮑と選べる一品(マグロor熊野牛)がついた豪華会席プランです!!

食前酒、前菜(伊勢海老寿司、鯛の子玉締め、桜豆腐、菜の花舞茸白和え、筍木の芽和え)、お造り(勝浦産生鮪、伊勢海老、鯨、炙り鮪)、酢の物(鮪カルパッチョ梅ソース)、鮑の陶板焼き、ハリハリ鍋、蒸し物、焼き物(蓮根、筍、アスパラ、パプリカ)、揚げ物(鮪しそ焼き、海老、筍、菜の花)、香の物、雑炊、デザート。魚と野菜が中心なので、胃もたれしません。おいしい食事にみな満足!!

そして、朝食も素晴らしかったです!7時半、8時、8時半のどれかの時間帯で夕食と同じ広間でいただきます。釜で炊いたご飯がおいしく、満腹になりながらも完食しました。温泉にこだわりのない家族にとっては、やはりこの食事の良さに満足してもらえました。

早起きのわが家。万清楼から徒歩15分ほどのお蛇浦海を目指して朝の散歩に行きました。

宿で手にいれたかつうらまち遊びマップを片手に、昔ながらの漁村風景や映画ロケ地なども見ていきます。

公衆浴場のはまゆ。泉質自慢の昔ながらの源泉かけ流し温泉。営業時間は17時~21時。大人490円。源泉温度は46.3℃と熱めのようで、入ってみたい温泉です。残念ながら今回は時間が合わずスルー。

たったの15分歩いただけで、この絶景よ…

そして、お蛇浦海岸。南紀熊野ジオパーク認定のスポットで、波に侵食された巨岩や層状に重なった岩が見られます。日の出のタイミングで美しい景色にみな感動!!

那智の方面も見てみました。右手手前に見えるのが弁天島。干潮の時のみ島に渡って参拝できる「白蛇弁天」は財運パワースポットとも言われているそう。左手には那智の滝らしい白い筋も見えました(笑)

勝浦漁港にぎわい市場。まぐろ串カツやまぐろ丼など食べ歩きが人気のよう。ここで朝ごはんを食べている海外の方が多かったです。

紀伊勝浦駅周辺。駅から出ている路線バスに乗って、那智の滝や熊野那智大社、熊野古道大門坂へ行くことができます。ゆりの山温泉や熊野古道などと組み合わせて、また訪れてみたいですね。

山旅プラン
熊野古道の中辺路(なかへち)を歩く場合、紀伊田辺、那智、新宮がアクセスの拠点になります。熊野古道の那智~那智大社を歩くのも一つ。個人的には、大雲・小雲の雲取超えをしたいので、前泊の拠点として再訪したいと思いました。

近くの温泉
南紀湯川温泉は、勝浦からも近い温泉地。地元の人や温泉通から愛されながらひっそりと佇んでいます。ゆりの山温泉やきよもん湯、さごんの湯などを湯めぐりしてみたいですね。

    -3月, 街と温泉, 近畿
    -, , ,