10月 山と温泉 東北

[月山、志津温泉] 秋晴れの中、黄金色の道を歩く

紅葉の時期に登ってみたかった月山。天気にも恵まれ、最高に気持ちのよい登山となりました!ただ、なかなかに移動が不便。当初は、月山〜湯殿山と縦走し、バスに乗って鶴岡〜湯田川温泉に行くことを考えていましたが、湯殿山口経由のバスは7月〜9月のみの季節運行…。運転できる方は、レンタカーがよいですね。

  • 日:2023/10/13(金) - 10/15(日)
  • 旅程
    • 10/13 大阪(伊丹) - 山形空港 - 志津温泉 - 散策
    • 10/14 志津温泉 - 月山登山 - 湯田川温泉
    • 10/15 湯田川温泉 - 羽黒山参拝 - 鶴岡 - 山形 - 山形空港 - 大阪(伊丹)
      • 東京の方であれば、帰路は庄内空港の方が近いです。
  • 初日から2日目月山登山までの記録です。湯田川温泉と羽黒山参拝はこちら

志津温泉 月山の宿 かしわや

月山山麓にある志津温泉。出羽三山参詣でにぎわった古くからある宿場町のようです。五色沼周辺には数件の宿があり、静かな場所でした。宿泊したかしわやさんは、きれいに整えられた設備と山菜中心の郷土料理が印象に残ったよいお宿でした。

  • 月山の宿 かしわや
    • 一名予約13,200円に登山プラン1,500円をつけて予約。月山リフトの往復券、お弁当、下山後の入浴が追加されるのが登山プランです。
  • アクセス
    • [月山ライナー] 山形空港 - 志津温泉 1時間 2,000円 月山ライナー時刻表
      • 乗合タクシーの月山ライナーは、対象の宿の利用者限定。事前に予約が必要です。インターネット経由の予約での宿泊には適用されないため、宿に直接電話して、予約しました。
  • ぶらり西川ガイド:西川町の観光情報サイト。月山レンタカー割や月山ライナーなどお得な制度の案内もあります。

写真

山形空港に到着。東は奥羽山脈、西は朝日連峰や飯豊連峰と、山に囲まれた山形。晴天だったこの日、飛行機からはさまざまな山が見えました。もちろん、富士山も見えましたよ!
月山ライナーで、空港から志津温泉の宿まで直行です。乗客は私だけだったようで、とても快適。山形空港はこじんまりしているので、「空港ライナー」乗り場へ行けば、予約していたタクシーがすぐに見つけられましたよ。本日のお宿のかしわやさんに荷物を預かっていただき、軽身で周辺を散策です。
志津周辺には、山と高原地図に「美しいブナ林の道」と書かれた山道がありますが、あまり人が入っていなさそう。`2023年は東北地方でクマの被害が例年以上に出ています。ブナやミズナラの実が不作で、クマの餌が少ないことが一因とのこと。よく知らない山域の、人気のない道に入るのはやめよう…と散策を諦めました。
志津温泉から15分ほど歩いた先にある志津野営場。 ブナ林にある静かなキャンプ場ですが、ここにある地蔵沼の紅葉を見ようと県内の方がちょこちょこ訪れていました。
バスで姥沢まで行き、姥沢〜志津までの山道を見ましたが、利用者は少なさそう。宿の方に聞くと、「山道としてはしっかりあるが、人は少ない。熊の目撃情報もあるので、あまりおすすめしない…」とのことでした。
15時にチェックインし、この後は宿でゆっくりすることにしました。きれいに片付けられた部屋は過ごしやすかったです。
温泉。24時間入浴可。泉質は塩化物温泉。とても清潔な風呂場でしたが、やや塩素の匂いが強いのが少し気になりました。
おたのしみの夕食は大広間で18時からいただきます。山菜中心のお料理。地物を使った素朴な献立でおいしかったです。山ブドウジュース、あけびの皮の肉みそ詰、きのこと大根おろし、こごみのおひたし、菊、行者ニンニクの醤油づけ、あゆの塩焼き、牛肉の陶板焼き、ぶなはりたけや舞茸炒め、芋煮。だだちゃ豆ごはん、漬物、デザート。
9月下旬から10月は芋煮の季節。内陸の村山地方は甘めの醤油味で、里芋や牛肉、ネギ、こんにゃくが入っています。滋味深い郷土料理。
感激したのが、だだちゃ豆のご飯。新米のつや姫で炊かれたご飯は、噛めば噛むほど、お米の甘みが出てきて美味しい!ビール派でお米を食べないのですが、この日はしっかりといただきました。
この日は4組ほどの宿泊客。ひとり客の方もおり、大広間での食事も気になりません。
こちらは朝ごはん。7時に大広間でいただきました。しっかり食べて登山に備えます!もちろん、新米ご飯は完食でした。

月山

リフトに乗って高度を上げ、月山山頂を目指す今回のルート。起伏が少なく、歩きやすいです。紅葉はピークを迎え、山は赤や黄、橙、緑に彩られていました。気持ちいい!!最高にたのしい登山となりました。

  • コース:リフト上駅 - 姥ヶ岳 - 金姥 - 牛首 - 月山頂上 - 牛首 - リフト上駅
  • 標準コースタイム:約4時間
  • 難易度:低
  • 月山ペアリフト:大人800円 (往復1,500円)、営業時間8:00-16:30
  • アクセス

写真

さあ、たのしみだった月山の登山です。宿の前にある志津バス停から姥沢へ。志津に8:39に来る始発バスは8割ほど乗客で埋まっていました。車で来る方が多く、8時過ぎ時点で姥沢の駐車場は満車とのこと。前日から車内泊する人も多いよう。志津や〇〇の駐車場から出ている無料シャトルバスは満員で、何便も往復していました。
絶好の登山日和。そして、月山リフトは翌日の10/15(日)でシーズン終了。混み合うこと間違いなしですね。姥沢からリフトまでは10分ほど歩きます。
月山ペアリフト。見晴らしのよい食堂やきれいなトイレ、コインロッカーなどがあります。大半の方が車に不要な荷物を置くため、ロッカーはわりと空いていました。宿泊道具を預けて、いざ出発。
リフトでラクラクと高度を上げます。振り返れば、朝日連峰が見渡せて気持ちいい〜。20分ほどじっと乗っているので、ダウンを着て正解。それなりに寒いです。
人が多いといっても東京近郊の山の混雑に比べたら、なんのその。待つことなくリフトに乗れますし、タイミングをずらせば、他の人と間隔を空けて登ることもできます。
振り返ってパシャリ。リフト乗り場の先には月山湖や磐梯山?が見えます。
姥ヶ岳方面に北上するコースとなだらかな道で牛首に向かうコースの分岐点。姥ヶ岳からの展望もよいため、天気がよければこちらをお勧めします。
うつくしい…。この景色を見たくて、10月中旬に計画したんです。
みなさん、写真撮影に夢中!
なだらかなコースを歩く方が多く、姥ヶ岳方面はわりと空いていました。
20~30分ほど歩けば頂上です。
頂上の木道はぐるりと一周しており、360度のパノラマを楽しめます。南西には朝日連峰の稜線が広がり、晴れた日には庄内平野や日本海まで見渡すことができます。
北西側はやや雲がかかっていますが、庄内平野を見ることはできました。休憩にもよいスポット。
緩いアップダウンを繰り返して、金姥、牛首へと進みます。
気持ちのよい稜線歩き。
平らな道がしばらく続き、牛首へ。そこから先は月山頂上に向けて、少し急になります。
この日はお天気がよくて、暑い…。長袖のウェアの上に羽織っていたレインウェアを脱ぎました。天候が悪いとかなり寒いため、ウールの帽子と手袋は持ってきていました。
視界を遮るものがないので、眺望がいい。とにかく、歩くのがたのしい!
山頂に近づくにつれ、石のゴロゴロ道になります。雨の後などは滑りやすいかもしれませんね。
頂上小屋と月山神社が見えてきました!
頂上小屋は食事や宿泊が可能ですが、営業期間は7月〜9月中旬ごろまでのようです。
肘折方面からも頂上で合流。なかなか渋い道。ここを歩いて肘折温泉でゆっくり…というのも憧れますが、コースタイムでは月山頂上から9時間半ほど。人も少ないため気合いがいりますね。
月山は秀麗で神々しい姿から、先祖の霊たちが鎮まる山、過去の世を表す山と言われており、この月山神社では月読命が祀られています。兎は月山神のお使い、月の精とされ、卯年は月山の御縁年。御縁年に参拝すると12年分のご利益があるとされています。
月山頂上でお昼ごはん!宿で作っていただいたおにぎり。美味しかったです。頂上からは鳥海山や朝日連峰、岩木山、八幡平まで見渡せるようです。この日は北側方面が曇っており、鳥海や八幡平は見えませんでした。
昼ごろ。だんだんとガスが出てきました。やっぱり、登山は朝が気持ちいい。
広い尾根に雲がかかる光景も迫力がありますね。
牛首から月山リフトまでの道が天国でした。緩やかに降りる山道いっぱい黄金色の世界。光の加減のせいか、午前中よりもよりオレンジが濃く見えました。
いつまでも歩いていられる…。月山リフト〜牛首までの道のりは、歩きやすい上に景色もきれいなので、登山初心者の方にもおすすめ。頂上は目指さず、この辺りをのんびり散策されるご高齢の方もたくさんいました。
大満足の月山。次回は今回断念した月山八号目〜湯殿山までの縦走コースを歩いてみたいですね。
リフトに乗って下山。翌日の羽黒山に向けて、湯田川温泉に移動しました。

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