10月 山と温泉 東北

[秋田駒ヶ岳、乳頭温泉]どこまでも続く雄大な稜線と鄙びた湯治場

コロナ禍は外出を控えており、久しぶりに登った山が秋田駒ヶ岳です。初めての東北で、乳頭温泉と組み合わせて行きました。どこまでも続く緩やかな稜線、静かで素朴な雰囲気、豊富にある温泉。アルプスとは全く異なる東北の魅力に開眼し、第二の山ブームのきっかけとなった思い出の山行です。

  • 日:2022/10/1(土) - 10/2(日)
  • 旅程
    • 10/1 東京 - 秋田空港 - 秋田駒ヶ岳登山 - ホテル
    • 10/2 ホテル - 乳頭温泉巡り(鶴の湯 - 大釜温泉 - 蟹場温泉) - 秋田空港 - 東京
  • 秋田駒ヶ岳
    • 登りやすく、コースも多彩。馬場の小路(通称:ムーミン谷)と呼ばれる谷間はチングルマの大群落。見事な景色を見ながら、平らな木道を歩ける最高のコース。
    • アルプスや東京近郊の山に比べると、登山客は少ない。紅葉の時期でもゆっくり楽しめる。
    • 乳頭温泉、田沢湖高原温泉、国見温泉と周りには温泉がいっぱい。
  • 乳頭温泉
    • 乳頭山麓に点在する七つの湯が「乳頭温泉郷」。七湯独自の源泉をもつ、個性豊かな温泉地。
    • ブナの原生林の中にあり、風情あるレトロな湯治場の雰囲気。
    • リーズナブルな宿が多い。(人気も高く、予約は取りにくい…。)

秋田駒ヶ岳周辺の宿
駒ヶ岳温泉やロッジアイリスが高評価。駒ヶ岳温泉の宿泊記はこちらをご覧になってください!

秋田駒ヶ岳

北アルプスのような猛々しい岩山や南アルプスのような壮大な山塊はありませんが、ほっとするような優しい景色が広がる山でした。高原植物が咲き乱れる初夏や雪の降り積もる冬など、季節や天候によっては違う印象になるかもしれませんが、登りやすく、楽しめる山でした。

  • コース:八合目小屋 - 片倉展望台 - 阿弥陀池 - 男女岳 - 阿弥陀池 - ムーミン谷 - 大焼砂分岐 - 横岳 - 焼森 - 八合目小屋
  • 標準コースタイム:約4時間半 ~ 5時間
  • 難易度:低 ~ 中
    • 阿弥陀池からムーミン谷までは急坂、大焼砂は風の通り道です。天候を見て、コース調整した方がよいです。
    • 滑りやすい箇所や、急坂、風の強い箇所などあり、ストックがある方がいいです。
    • アルプスや関東/関西の山に比べると、標識は少ないです。
  • アクセス
    • 秋田空港からレンタカーでアルパこまくさに行き、定期バスで八合目へ。詳細は3章に記載。

写真

マイカー規制のため、アルパこまくさで定期バスに乗って、八合目へ行きます。アルパこまくさには10時過ぎに到着しましたが、駐車場はいっぱい。早めの到着が望ましいですね。
駒ヶ岳八合目避難小屋から登山スタート。小屋には外はしごがかかっています。雪国らしいですね。(八合目小屋:通年営業。無料で宿泊可。トイレ・水場あり。売店なし。)
初めはこんな道を通って片倉岳展望台へ。緩やかな上りです。
片倉展望台からは、田代湖や東北の風景が見渡せます。
展望台から30分ほどで、阿弥陀池へ。あっという間です。きれいな避難小屋があり、トイレも完備。阿弥陀池周りでお弁当を食べる家族連れやのんびり景色を眺める方が多かったです。
阿弥陀池から男女岳へ。階段が整備されていますが、雨の後などは滑りやすそうでした。
男女岳頂上からは、鳥海山、岩手山、八幡平と東北の山々が見渡せます。
八合目から来た道を少し引き返して、馬場の小路(通称:ムーミン谷)へ下る分岐へ。案内板がなく、少しわかりにくいです。
急な下り。久しぶりの登山で、なかなかに堪えました。
でも、下りると天国。
平らな木道がどこまでも続いています。ずっといたい。。。
写真を撮っては景色を眺め…なかなか進みません。残念ながら、この良さを写真に収めきることはできません…秋田駒へ来たなら、ぜひムーミン谷へ!!
ムーミン谷もおしまい。大焼砂分岐まで上り、横岳方面に進みます。ここは風の通り道。晴天でもなかなかの強風でした。悪天時は歩けないと思います。
緩やかな上りと強風。向かい風で、なかなか前に進めません。
大焼砂から焼森までは、緩やかな東北の山々を眺めながらの稜線歩き。焼森の分岐で、八合目小屋方面に進みます。
大半の方が阿弥陀池の周回で終わらせてしまうため、ムーミン谷以降からは静かな山登りが楽しめました。
「次回は、秋田駒から乳頭山までを縦走しよう!」そう思った一日でした。

秋田駒ヶ岳:登る時期やルートについて
高山植物が咲き乱れる6〜7月頃の秋田駒ヶ岳も楽しそうです 。田沢湖・角館観光協会サイト仙北市秋田駒ヶ岳情報が参考になります。また、緑色の湯で有名な国見温泉 石塚旅館を目指して、横長根方面に南下するルートも良さそうですね。

アルパこまくさ
アルパこまくさは、温泉館・秋田駒ヶ岳情報センター、火山防災ステーションの3つの施設からなり、なかなかに整った施設。ここで定期バスの切符を買い、展示を眺めたり、身支度を整えたりしました。田沢湖が一望できるヒバ風呂の温泉もなかなか評判のようです。(通年営業。大人:550円)

乳頭温泉

乳頭温泉は7つあり、いずれも甲乙つけ難い、とても良い温泉地です。今回は、静かにゆっくり入ることを最優先し、メジャー系(鶴の湯や妙の湯)を避けて、9時から営業している大釜温泉と蟹場温泉をチョイスしました。

  • 乳頭温泉
    • 鶴の湯、蟹場温泉、大釜温泉、妙乃湯、休暇村乳頭温泉郷、黒湯温泉、孫六温泉
    • 休暇村乳頭温泉郷HPに掲載されている乳頭温泉組合パンフレットや乳頭温泉郷ウオーキングマップが参考になります。
  • アクセス:レンタカーで周りましたが、温泉郷を回るバスを使って湯めぐりハイキングもできそうです。

写真

みんなの憧れ「鶴の湯」。茅葺屋根の鄙びた宿と乳白色の温泉で有名ですね。予約を取るのが難しい宿で、紅葉真っ盛りのこの時期に宿泊されている方を羨望の眼差しで見てしまいました。泉質の異なる4つの源泉があり、白湯、黒湯、中の湯、滝の湯と名付けられているそうですよ。
立寄り湯は10:00-15:00。入浴料700円。入浴は宿泊できた時のお楽しみにし、今回は雰囲気だけを楽しみました。
ほんと、いい雰囲気…。出典:田沢湖・角館観光協会HP
小学校を移転・改築したユニークな温泉宿、大釜温泉。立ち寄り湯9:00-16:30、700円。
こちらも乳白色の温泉。ぬるめで、ゆっくり入ることができました。出典:大釜温泉HP
蟹場温泉。日帰り入浴9:00-16:00、800円。渓流沿いにある混浴の露天風呂がいい雰囲気です。女性専用時間は19:30-20:30のみのため、宿泊客の特権ですね。
秋田杉の内風呂(男女別あり)も人気のようです。無色透明の肌ざわりのやさしいお湯でした。出典:乳頭温泉組合HP

混浴温泉によっては、タオルを体に巻いて入ってはいけないところや、湯浴み着の着用が禁止されている温泉があります。事前に確認するようにしましょう。

秋田空港〜秋田駒ヶ岳、乳頭温泉郷内のアクセス

この旅では、東京〜秋田まで飛行機で行き、レンタカーで秋田〜岩手を周りました。すべて公共交通機関を利用した場合のアクセスについても、まとめてみたいと思います。

  • 秋田空港へ:羽田 - 秋田 1時間強、大阪(伊丹) - 秋田 1時間半
  • 秋田空港 - 田沢湖畔・乳頭温泉郷 :エアポートライナー(乗合タクシー)で主要なホテルや駅へ移動。アルパこまくさも可。ただし、第1便でもアルパこまくさへの到着は11時半ごろになるため、登山開始にはやや遅い。6,200円~6,500円。
  • アルパこまくさ - 駒ヶ岳八合目:仙北市 秋田駒ヶ岳マイカー乗り入れ規制
  • 路線バス:羽後交通バス時刻表 駒ヶ岳線、乳頭線が該当。

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