12月 北陸 街と温泉

[新潟、岩室温泉] 一日三組の宿で、貸切温泉と地酒をたのしむ

子どもの頃に数年住んでいた新潟市。お世話になった方に会った後、温泉でゆっくりしようと母と岩室温泉に行ってきました。
宿泊した割烹松屋は、一日三組限定なうえ、一人泊もできるということで以前から気になっていた宿。
貸切風呂でゆっくり温泉が楽しめるのはもちろん、広々と清潔なお部屋やおいしい食事、あたたかい雰囲気と大満足でした。

  • 日:2025/12/12(金) - 12/13(土)
  • 旅程
    • 12/12:大阪伊丹 - 新潟空港 - 知人宅 - 岩室温泉 松屋
    • 12/13:岩室温泉 松屋 - 新潟市内観光 - 新潟空港 - 大阪伊丹
  • アクセス
    • [電車] 新潟 - 岩室 55分 590円
    • [バス] 新潟 - 新潟空港 約25分 470円

空港から岩室温泉に直接行く場合
新潟空港から県内観光地への直行ライナーが出ています。新潟空港 - 岩室温泉 約1時間半弱 大人3,000円 新潟空港HP

東京から行く場合
[新幹線] 東京 - 新潟 約1時間半 6,380円(自由席)なので、比較的行きやすいですね。

岩室温泉 割烹松屋 一日三組の宿で、貸切温泉と地酒をたのしむ

全国的にも珍しい『黒い温泉で知られる岩室温泉。江戸時代から続く歴史ある温泉街で、新潟市の奥座敷として、芸妓文化や伝統行事も息づいているそうです。
月岡温泉や村杉温泉、出湯温泉など他にも候補とした温泉地はあったのですが、新潟市内からのアクセスのよさと、ゆっくりと宿で寛げる点を重視して選んだのが、岩室温泉の割烹松屋。
地物を使った日本料理に新潟のお酒、二人では使いきれないほど広々とした清潔なお部屋、そして貸切の温泉と大満足でした。

  • 岩室温泉 割烹松屋公式HP
  • 朝食つき:11,500円〜、2食つき:20,900円〜 (税込、一人泊の場合)。土日でも一人泊可
  • 利用したプラン:ごちそう満腹プラン(松屋のスタンダードプラン)
  • 温泉:含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物泉(弱アルカリ性・高温泉) 内湯2つ(いずれも貸切専用) 入浴時間15:00~23:00、6:00~9:30
  • 食事:夕食18時~、朝食7:30~ いずれも部屋食
  • その他
    • 送迎:事前連絡すれば送迎可。
      バスは本数が少ないため、公共交通機関の場合は岩室駅からの送迎をお願いするのがよいと思います。
  • 岩室温泉観光協会公式HP:温泉街や周辺の観光情報などが掲載

写真

左から槍ヶ岳~穂高と連なり、奥には富士山も見えます。

飛行機で大阪から新潟へ。北日本はこの冬一番の寒さでしたが、長野上空は晴れ。富士山や、槍ヶ岳、穂高の絶景が見れて感激!!
一瞬の絶景でした。次第に雲は分厚くなり、新潟到着時は鉛色に。あられも降って、新潟らしい空に。

一度みたら忘れられないポスター

新潟市は子どもの頃に数年を過ごした場所。お世話になった方に会ってから岩室温泉へ。
新潟市内から比較的近くにある岩室温泉。電車で約1時間、車であれば約45分程度の距離です。岩室温泉の最大の特徴は「黒湯」と呼ばれる独特の泉質と、江戸時代から続く歴史ある温泉街の風情。新潟市の奥座敷として、芸妓文化や伝統行事も息づいています。

私たちは電車に乗って新潟駅から岩室駅へ。そこから送迎していただき、宿まで車で10分ほど。1時間に1本程度のワンマン電車は思いの外に乗客がいました。
岩室駅からは田んぼを通り抜け、多宝山方面へと進みます。角田山や多宝山、弥彦山が連なるこの弥彦山塊は低山ながら、新潟で親しまれている山。子どものころは弥彦山や五頭山に小学校の遠足で行った記憶があります。
とくに角田山は、日本海と越後平野の眺望がよいうえ、カタクリや雪割草など春の山野草の宝庫として人気の山。一度3~4月に登ってみたいものです。
今年は熊騒動で、各旅館には熊の問い合わせが多く寄せられたそうですが、この山域には熊はいないとのことでした。

正面に映っているのが多宝山。634mと低く、さくっと登れそう。熊ではなく猪がいるそう。

松屋旅館に到着です。一日三組限定で、一人泊も可能ということで、以前から目をつけていました。
静かにゆっくりと温泉と食事が楽しめる宿に魅力を感じます。この日は男性一人客、夫婦、私たち親子の三組でした。

宿泊したのは1階の「柊」というお部屋。目の前に貸切風呂がありますが、仕切り戸を隔てた奥に部屋の扉があるので、プライベート空間は保たれています。

広々とした客室。この後ろに布団

お部屋に入ってびっくり。目の前には日本庭園があり、畳の部屋が二つも!広々としたこちらの部屋は日本庭園を見ながら、寛ぐことができます。膝の悪い母は座椅子に喜んでいました。

春や秋、雪景色があると楽しめそうなお庭。テラスにはテーブルと椅子もあり、お庭で過ごすこともできます。贅沢な空間ですね。

お布団はすでに敷かれています。この日は今年一番の寒さで、ガスストーブとエアコン2台を稼働させました。(テレビ、冷蔵庫、FreeWifiあり)

こちらは6畳ほどの小部屋。メインのお部屋で十分だったので、荷物置き場として使いました。家族連れであれば、この部屋も活用できそうですね。
トイレ、洗面所も客室にあり、きれいに維持されています。

さて、お楽しみの時間です。バスタオル、タオル、足袋が用意されており、かごに入れて温泉へ。

温泉は内湯二つで、どちらも貸切制です。使用している場合は立て札をかけてわかるようにしており、空いていれば利用できます。
3組しかいないので、混みあうこともなく、好きな時間に入れました。こちらは霊雁(れいがん)の湯。

とてもきれいな洗面台で横にはウォーターサーバーもあります。脱衣所はこの中。鍵をかけて使用します。中には座椅子もあり、お風呂上りや着替えの補助にも使えます。『黒湯』のせいか、部屋に用意されているタオル以外にも足ふきや体ふき用のタオルが脱衣所に用意されていました。タオルの汚れを気にせず使えるのがうれしいサービス。

半円の浴槽は2~3人が入れるこじんまりとした湯。シャワーは2~3か所あります。
『黒い湯』というと、モール泉(腐植質による褐色〜黒色)が多いですが、 岩室温泉は硫黄成分が炭素などと結びつき、硫化鉄になった黒色 のようです。泉質は含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物泉(弱アルカリ性・高温泉)で、塩分が濃く保温効果が長続きするお湯でした。

浴槽から見上げると空の明かりが見えような造り。レトロな雰囲気のある空間でゆっくり温泉を堪能できます。
源泉温度は約52度ほどあるようですが、冬の寒い時期だったからか適温からややぬるめのように感じました。
温まりやすいお湯ということで、宿では長湯は薦めていないそう。
冬になると肌が乾燥して痒みで寝れないが、この日は安眠できたと母は喜んでいました。温泉の効能ですね。

こちらは家族風呂。家庭のお風呂を一回り大きくしたサイズです。

こうしてみると黒い湯だということがよくわかる

湯舟の底や壁面に黒い微粒子がついているので、足裏は黒くなりやすい。お風呂に上がる前に足裏を洗い流しました。

こんな立派な個室で晩御飯

もう一つのお楽しみのごはん!部屋食が基本ですが、私たちの部屋は1階にあるせいかロビーなど主だった部屋のある2階の別部屋に用意していただきました。
ちょうど宿泊した部屋の真上にあたるお部屋でこちらも貸切。食事と寝る部屋が贅沢に分かれています。テーブル席なのにも母は喜んでいました。年を取ると座敷はしんどいようですね。

新潟らしい前菜

食前酒は白銀。すっきりとした辛口に気分が高まります。前菜は、胡麻豆腐、牡蠣、たらこの煮つけ、蓮根のきんぴら。胡麻の風味がしっかりとしたお豆腐と、少しレア感も残した牡蠣が美味。

地ビール、地酒各種取り揃えており、まずはビールで乾杯。「こしひかり仕込みビール」は淡い金色で軽い味わい。岩室黒湯ビールは苦味のある黒ビール。

お造り、鰆の幽庵焼き、天ぷら、村上牛のステーキ。村上牛はステーキか陶板焼きのどちらかを選べます。どれも丁寧に料理されておいしい。

えび、ほたて、あさりのシーフードの釜めしとしっかりと味のついたつくねもおいしい鴨鍋

鴨鍋と釜めし、デザート(栗のアイス)で締めくくり。お腹はいっぱいでしたが、桧の香りに食欲がそそられて、釜めしまでしっかりいただきました。

阿賀野川の伏流水を使った阿賀野町の麒麟山、豪雪地帯長岡の景虎、そして岩室温泉のある西浦区のたからやま

そして、この旅で知ったのが日本酒のおいしさ。
いつもはビール一辺倒ですが、「せっかく米どころに来たのだから日本酒も飲んでみたい」と注文した飲み比べセットが大正解!
どれも透明感のある味わいながら、少しずつ個性が違う。。。お料理にもよく合います。

米どころ魚沼の鶴齢(かくれい)、朝日連峰の伏流水を使う村上の〆張鶴(しめはりつる)、新潟市西部の白銀

どこで造られたお酒なのかを調べてみるとまた楽しい。山や河、雪など清らかな水に恵まれているのがわかります。
飲み比べセットは1,500円。雪中梅や越乃寒梅、〆張鶴などなかなか手の入らないお酒があり、価値ありますね。一部追加料金になるものもあるそうですが、気になったお酒をチョイスできたのもよかったです。
個人的には辛口の白銀が好みでした。

霊雁の湯の入り口に飾られた日本酒
ごはんが進んで仕方のない朝ごはん

そして、朝ごはんも最高!主役は炊き立てのごはんと味噌汁。青豆の豆腐、サラダ、温泉卵、きりあい、ひじきの煮物、だいこんと人参のきんぴら、ひじきのにもの、えのき、鮭。

主役は窯で炊いたつやつやのお米~
なめこの味噌汁ときりあい

「きりあい」は岩室の郷土料理。大根の味噌漬けを細かく刻み、胡麻や柚子の皮を混ぜた生ふりかけのようなもの。温泉たまごに乗せて食べるのが宿のおすすめ。
お米はもちもちと甘味が強い。あまり米を食べない方なのですが、しっかりお代わりしてしまいました。

国の登録有形文化財にもなっている庄屋屋敷の髙島屋

翌朝は温泉街を散歩。老舗旅館から小さな湯宿まで十数軒が並び、静かで落ち着いた雰囲気です。
市内からアクセスがよいからか、宿泊している車は新潟ナンバーが多かったですね。

旨い酒を知ると、酒屋まで興味がわいてくる。この道の先にたからやま酒造があります。
岩室の灯篭
招き猫?街のあちこちに飾られていました。
街にある陶器の案内板。これは良寛碑と丸山公園の案内。よく見ると文字も絵が描かれていますね。

松屋旅館のある北陸街道を歩き、田んぼを通ってぐるっと散歩。
派手な観光地化はされておらず、案内板や飾りがさりげなくあるよい街並みでした。

新潟 古町~本町~駅ビルCoCoLoを歩く

30年ぶりの新潟。昔住んでいた街並みを見てみたいと古町~本町~新潟駅を散策しました。
古町は映画館や百貨店が並ぶ繁華街、本町は朝市が続く生活の街だったのですが、その後は衰退。空洞化が進んでいると聞いていました。現在は再生へと動き出し、新しいお店も少しずつ増えている様子。
そして、驚いたのが新潟駅の再開発。周辺の区画が整備され、大きな商業施設CoCoLoが賑わっていました。地元メーカーの出店が多く、買い物が楽しい!海鮮瓶詰やお酒を使ったお菓子、笹団子など新潟らしいお土産を探すのにおすすめ!
新潟駅を中心に新潟が元気になることを願っています。

  • アクセス
    • [バス] 新潟 - 古町 約10分 260円
      岩室から古町に向かう場合は白山駅から古町行きのバスに乗るのが早い。1時間弱。

写真

このアーケードだけは変わらない

翌日は新潟市の街中に戻り、懐かしの古町(ふるまち)と本町(ほんちょう)へ。
30年前、古町は映画館や百貨店が並ぶ繁華街、本町は朝市が続く生活の街でしたが、その後は衰退。空洞化が進んでいると聞いていました。現在は再生へと動き出し、新しいお店も少しずつ増えている様子。

そして、ランチはお寿司。廻転寿司 佐渡弁慶や丸伊などいくつか候補がありましたが、「港すし」へ。

ぶり、鯛、南蛮海老のお造り

母の思い出の場所ということでやってきました。1階がカウンター、2階は綺麗な個室。2階の個室ですいれんコース5,800円をいただました。ランチは2,800円~からあり、個室でゆっくりいただけるのが嬉しい。

にぎりは、中とろ、ひらめ、南蛮海老、あじ、やりいか、いくら、ほたて、あなご。
やはり印象的なのは南蛮海老。新潟や佐渡、糸魚川で捕れる海老で、ねっとりとした強い甘味がほかにはありません。

秋の味覚のかきのもと

地元の台所の本町。見たこともない魚を捌く長靴をはいたおばあちゃんや干した野菜や果物が売られている八百屋などが子ども心に印象に残っています。いまは新しい飲食店に代わってしまい、昔からのお店はほとんど残っていないそう。
八百屋で見つけた食用菊のかきのもとをお土産にしました。

かきのもとは、きれいな紅色と苦味のある味わいがいい

なめこ、かきのもと、だいこんおろし、ゆずをポン酢でいただくのが、つまみになっていいんです。

そして、バスに乗って新潟駅へ。再開発中で2026年に完成予定。待合室やトイレもきれいでした。

駅中で土産を買えるので、旅行者にもうれしいCoCoLo

そして、約170店舗が入る巨大駅ビルのCoCoLo。食が充実しており、買い物に火が付いた!
加島屋や三幸など鮭やいくらの海鮮瓶詰、升升一升の日本酒のバームクーヘン、百花園の生キャラメル羊羹、瑞花のおかきなど、地元メーカーの力の入った商品にテンションが上がる!!

戦利品たち

毎度のことながら、土産の大半がつまみですね…。この他にも、正月用の百合根や餅、味噌などいろいろ買いました。

岩室温の旅プラン
・角田山登山:春の山野草の宝庫。日本海と佐渡島が眺められ、展望も楽しめる。
・弥彦~寺泊:マイカーがあれば、弥彦神社の参詣や海の幸や地場野菜が充実した寺泊と組み合わせるのも一案

新潟空港 国際線もあり、土産屋や休憩施設も充実

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買い物にも満足して、帰路へ。新潟駅から空港まで直通バスで約25分です。

国際線もある新潟空港。地方空港の中では、なかなかに立派。土産物屋も充実しており、新潟の有名店がけっこう入っています。買い物する時間がなければ、空港でも十分。

無料の休憩スペースも
有料休憩所。いい旅になりました~

旅のルート

南北に延びている新潟県。今回訪れたのは県北の下越。新潟市には新幹線や空港があるので、県外からのアクセスもしやすいエリアです。

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