4月 山と温泉 近畿

[ひき岩群、椿温泉、白浜温泉] 和歌山の名湯巡りとひき岩群の絶景をたのしむ

目の前に太平洋が広がる崎の湯、もみじに囲まれた風情ある長生の湯、そして関西ではめずらしいアルカリ性の硫黄泉の椿温泉と和歌山の名湯を堪能。翌日は紀伊田辺のひき岩群へ。登山口から1時間足らずで岩々が連なる絶景!おすすめの低山です。天候はイマイチでしたが、ギュッと1泊2日で和歌山を満喫しました!

  • 日:2024/04/21(日) - 4/22(月)
  • 旅程:
    • 4/21:大阪 - 千畳敷 - 崎の湯 - 長生の湯 - 椿温泉 しらさぎ旅館
    • 4/22:椿温泉 しらさぎ旅館 - 紀伊田辺駅 - ひき岩群 - 紀伊田辺散策 - 大阪
      • 当初は1日目:ひき岩群→椿温泉、2日目:白浜観光を予定。1日目の天気が悪くて予定を入れ替えました。両日お天気であれば、「登山をして温泉&平日に白浜観光」の流れが良さそうです。
      • 東京からの場合は、飛行機で羽田 - 南紀白浜空港へ。

白浜温泉 「崎の湯」と「長生の湯」

白浜温泉は日本書紀に当時の歴代天皇が訪れたことが記載されている日本屈指の古湯。有馬温泉や道後温泉とともに日本三古湯に数えられます。「走り湯」「まぶ湯」「草原の湯」と「湯」の名前がつくバス停もあり、立ち寄り湯もたくさん。湧出量が豊富なこともあり、温泉施設の多くがかけ流しのようです。今回は、絶景風呂で有名な崎の湯と風情のある長生の湯へ。雨で観光客が少ないこの日は独泉できました!

  • アクセス
    • [バス] 大阪駅JR高速バスBT - 千畳口 3時間40分 3,300円
    • バスで大阪から白浜に行く場合、西日本JRバス、明光バスの2つの高速バスが利用できます。
  • 日帰り入浴
    • 崎の湯
      • 営業時間 4月 - 6月、9月:8時 - 18時、7月 - 8月:7時 - 19時、10月 - 3月:8時 - 17時
      • 料金 500円
      • お風呂のお湯が海に流れるため、シャンプーやリンス、石鹸などは利用できません。
    • 長生の湯
      • 営業時間 10時 - 22時
      • 料金 600円(大人)

写真

高速バスで白浜へ。天気がイマイチなこともあり、乗客は三分の一程度しか埋まっていませんでした。三段壁 - 千畳敷 - 白良浜 - 白浜駅と周ろうかと思っていたのですが、午後の天気が崩れそうなため、三段壁は断念。クライミングエリアがあるようなので、ちょっと見たかったな…。残念。
荒波で岩が侵食され、岩畳のような景観に。写真上部に写っている海鮮屋千畳で昼食にします。
千畳敷を一望しながらのランチ。マグロカツ丼が名物ということで注文しました。白浜周辺は昼間にやっている飲食店が思いの外に少なかったです。1階は土産物屋&茶屋で、なかなかにお土産が充実していました。
写真を撮っている方がたくさん。青空だったら最高でしょうね!
そして、楽しみにしていた崎の湯へ。千畳敷からは歩いて20分くらい。今回の旅で来たかった名所の一つです。斉明・天智・持統・文武四帝の行幸もあった歴史ある名湯で源泉かけ流し。
太平洋が目の前に広がる絶景風呂!ざぱ〜ん、ざぱ〜んという波音を聞きながら温泉に入るなんて、なかなかできませんね。泉質はナトリウム-塩化物・炭酸水素塩温泉。この日は下水の工事と雨のせいで、ひとりでゆっくり浸かれました。なんて贅沢!!受付の方によると、週末はいつも混んでいるようです。(提供:南紀白浜観光協会)
湯船は三つあり、写真手前が檜の湯。海を見ながら入るのであれば、実はここが良かったです。真ん中の湯は、湯の華が豊富。海に面した湯は、岩に遮られて海は見えません。波音を楽しむ湯(女性湯の場合)。全体的にぬるめの湯でしょっぱい。洗い場はありません。(提供:南紀白浜観光協会)
いいお湯に浸かって大満足!
崎の湯から海岸沿いを歩いて、白良浜へ。約620mに渡って白い砂浜が続く美しいビーチ。この日は球技大会中の中学生?以外に人はほとんどおらず、とても静かでした。
次に向かったのは長生の湯。白良浜から徒歩20分ほどです。歩くのが苦にならない質なので、ひたすら歩いていますが、バスの移動もできます。この長生の湯は、杉材でつくられた内風呂、露天風呂、浴槽に備長炭が敷き詰められた備長炭風呂の3種類の湯があります。泉質はナトリウム炭酸水素塩化物で源泉かけ流し。
とくに良かったのが、露天風呂。もみじや桜が周りに植えられていて、とてもいい雰囲気。風情ある入浴施設でした。こちらも、週末はいつも混んでいるよう。この日は雨&昼食の時間帯だったせいか空いていて、ゆっくり入浴できました!(提供:南紀白浜観光協会)
こじんまりとした休憩室もきれいに片付けられており、規模は小さいながらも良い施設でした。

とくとくフリー乗車券
白浜内は路線バスが充実しており、観光地をバスで移動することもできます。千畳敷:千畳口、崎の湯:湯崎、長生の湯:古賀浦が最寄りのバス停。1日フリー券1,100円(大人)でバスが乗り放題です。

椿温泉  しらさぎ旅館に宿泊

関西ではめずらしいph10前後のアルカリ性の硫黄泉が楽しめるお宿。とろみのあるお湯で、すぐにお肌がすべすべになりました。美肌の湯!気持ちの良い湯感で3回も入浴してしまいました。観光地としては白浜がメジャーですが、温泉の質を追求するなら個人的には椿温泉がおすすめです。

  • 湯治のできる宿 しらさぎ
    • 素泊まり:7,700円〜、2食つき:13,200円〜 (税込、一人泊の場合)。土曜日やお盆など繁忙期の一人泊は不可
    • 利用したプラン:2食付/食堂食(別館和室6畳) 13,200円
    • 温泉:単純硫黄泉(アルカリ性低張性低温泉)の源泉かけ流し。入浴時間6:30-9:30、11:00-22:30
    • 食事:宿泊プランに食堂食と部屋食プランがあり、どちらも選択可。食堂食の方がリーズナブル。夕食18:00~または18:30~、朝食は7:30~8:30
    • その他
      • 事前に連絡すれば、JR椿駅から送迎可。
  • アクセス
    • [電車] 白浜 - 椿 10分 200円
    • [バス] 白浜駅 - 椿温泉(22分、640円)もあり。バス停のすぐ近くにしらさぎ旅館があります。

写真

白浜からJRで椿駅へ。通勤・通学に合わせたダイヤで電車の本数が少なかった。。日置駅行きの路線バスで白浜駅〜椿温泉へ行くこともできます。どちらも本数が少ないので、公共交通機関を利用する場合は事前に調べた方がいいですね。椿駅周辺は何もなく、夜は街灯もなくて真っ暗のよう。事前に連絡すれば、椿駅から宿に送迎していただけます。
駅から徒歩25分ほどを歩いて行く予定でしたが、雨が本格的に降り出したため送迎をお願いしました。当日の急な対応、ありがとうございました!
しらさぎ温泉旅館。関西ではめずらしい湯治のできる宿で、コインランドリーや自炊室もあります。
宿泊したお部屋。トイレ・洗面所つきです。清掃が行き届いていて、古くても快適。(FreeWifi、冷蔵庫、テレビ、浴衣あり)
とても良かった源泉かけ流しの温泉。とろみがあって、お肌がツルツル、すべすべに!!関西ではめずらしいph10前後のアルカリ性の単純硫黄泉。海を見ながら入れるのもいいですね。椿温泉は歴史が古く、紀州藩の武士や近郷の農家の湯治場だったよう。
部屋または食堂のプランがありますが、リーズナブルな食堂プランにしました。3席ほどしかなく、こじんまりとしたつくり。ひとり泊のハードルもそれほど高くありません。
海鮮を中心としたお料理がうれしい。前菜、刺身(鯛、はまち、海老、イカ)、鍋、茶碗蒸し、筍の煮しめ、ご飯、漬物、デザート。
やはり温泉がとてもよくて、白浜の温泉巡りをしたのに、3回も入浴してしまいました。アロエや柚子、よもぎなどを入れた日替わり温泉もあります。
朝ごはん。夕食と同じ食堂でいただきます。しっかり食べて登山へ!

ひき岩群 岩々の連なる絶景を求めて

和歌山で登ってみたい山の一つであったひき岩群。登山口近くに行くバスはあるものの非常に本数が少ない。マイカーでのアクセス推奨となります。ただ、紀伊田辺駅から徒歩1時間程度なので、これなら行ける!と今回は歩きました。整備された登山道は歩きやすく、片道1時間で2つの展望ポイントへ。カエルが並んでいるように見える岩々や遠くの田辺湾まで見渡せる絶景!小学生や登山をあまりしない方でも楽しめおすすめの低山でした。

  • コース:紀伊田辺駅 - 東入口 - 第一展望台 - 第二展望台 - 第一展望台 - 東入口 - 紀伊田辺駅
  • 標準コースタイム:約4時間〜5時間
    • 少し早めの歩行ペースで、駅から登山口までが往復2時間、登山口〜第二展望台〜登山口で往復2時間でした。
  • 難易度:低
    • 登山道はよく整備されており、危ない箇所は特にありませんでした。
  • マップ:ひき岩群国民休養地パンフレット
  • アクセス
    • 往路 ※しらさぎ旅館より
      • [電車] 椿 - 紀伊田辺 約25分 330円
    • 復路
      • [バス] 田辺駅前 - 大阪駅JR高速バスBT 約3時間 3,200円
紀伊田辺駅に到着。駅前にはバス停、タクシー乗り場、駅横にコンビニ、インフォメーションセンターがあります。熊野大社行きのバス停にもなっていて、海外の方も多いです。
駅前新通り商店街を北西方向に進み、踏切を渡って大師通りへ。龍神橋詰めで橋を渡ります。
そこからは右会津川に沿って北上。YAMAPの地図を見ながら歩くと、特に迷う箇所はありませんでした。
29号線を北上し、秋津野橋を渡ったところから「ひき岩群」の標識が出て来ました。
ここで曲って35号線を進みます。
この道を真っ直ぐ進みますが、次第に民家がなくなり、一部電灯のない薄暗い箇所も出てきます。
ひき岩群休養地に到着。立派な駐車場。この先にも駐車場はありました。工場があったり、すれ違う車があったため、まだ人の気配が感じられる道中でしたが、早朝や夕方は一人で歩くのをお勧めしません。
「ライオンズの森」の看板に沿って池の周りを進むと
ここがスタート地点の東口!
しばらく池に沿って進みます。雨の翌日のため、少し鬱蒼とした雰囲気。
何ヶ所か池の橋を渡ります。藤が綺麗。なかなか雰囲気のある散策路で、秋や初春はきれいだろうなと思います。
東屋が右手に見えた先に分岐があり、ここを上がって行くと登山道になります。初めは気づかずに通り過ぎてしまいました。
よく整備されており、登山道はきれい。ベンチが置かれている場所もあります。
平日の曇り日ということもあり、この日の登山客は私の他にもう一組だけ。とても静かでした。
階段もしっかりしていて、歩きやすい。山登りを普段しない方や小学生も楽しめそう。
いい山だ。
東口登山口から歩いて20分ほどで頭上に洞穴のある場所へ。岩の窪みを使って、洞穴まで登ることもできそうです。この日は岩が濡れていてやや不快だったため、そのまま先に進みました。
ほどなくして、分岐点に。展望台の方向に進みます。
階段の先が開けている!期待を胸に登って行くと…
絶景…。写真だとあまり伝わりませんが、岩々が連なる景色が広がっています。登山開始して30分足らず、しかも標高100mほどでこんな光景が見れる場所はそうありません。
第一展望台からは、こんもりとした黒い大きな岩の「象の背中」や遠くには田辺湾まで見ることができました!曇っていて、写真映えはイマイチですがこの景色を見れて良かったです。
第一展望台から下って次の第二展望台を目指します。第二展望台に行くまでぬかるんでいる箇所がありました。
蜘蛛さんがしっかりお仕事をして、いたるところで立派な蜘蛛の巣を張ってる。。
第一展望台から約30分ほどで第二展望台へ到着。
「ひき岩群」という名前は、岩山を遠くから眺めると、ひきがえるの群れが天を仰ぐように見えることから付いたそう。
展望地をさらに進んで県道へ出た先にあるひき岩橋から「ひき岩」の眺めを見たり、さらにその先の「岩屋観音」へ行くこともできます。今回は天気がいまひとつなため、この第二展望台で引き返し、紀伊田辺駅に戻りました。約2時間程度の登山でしたが大満足!秋〜3月頃のお天気の日にまた訪れたいです。
お昼は紀伊田辺駅前にあるオシャレな発酵食レストラン「NEIGHBORHOOD」でスペシャルランチ1,500円をいただきました。塩麹につけた唐揚げがジューシーで美味しかったです。
駅前のカフェ「tanabe en+」には可愛らしい土産があり、梅ジャムを買いました。
紅茶のアイス♡
世界遺産の闘鶏神社が、歩いて5〜6分の場所にあるので立ち寄ってみました。社伝によると419年に創建されたという古い神社。闘鶏神社に祈願して熊野三山参詣に替えたという伝承もあり、三山の別宮的存在にもなっているそう。
弁慶の父が源平合戦の際、紅白の鶏を戦わせ、白い鶏が勝ったので、白旗の源氏に味方したという故事から「闘鶏神社」と改称したようです。歴史を感じる良い雰囲気の神社でした。

和歌山高尾山
紀伊田辺最寄りの山に、和歌山高尾山があります。磨崖仏や不動の滝、田辺市街を見渡せる眺望など人気の山です。残念ながら、こちらも登山口最寄りのバス(紀伊田辺 - 奇絶峡)の本数が少なくて断念…。車がある方はこちらに足を伸ばすのもいいですね。

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